【YouTube総再生回数60億突破】知る人ぞ知る凄腕クリエイターが初めて明かす「圧倒的な企画力」のすべて。企画・マーケティング・クリエイター・営業職 必読のトップYouTube作家&マーケッター、初の著書『YouTube作家がこっそり教える 「ウケる企画」のつくり方』(ダイヤモンド社)は、企画に悩む、すべての人に向けてノウハウを初公開している。クリエイティブな仕事の全体像を俯瞰しつつ「見えない条件文」「企画発想技12選」「構成は木」「データとの向き合い方」など、わかりやすく解説。とっつきやすい「お題」も出題され、実演しながら学べる構成にもなっており、学びになるコンテンツが満載だ。現在、約30チャンネルへ企画提供をしており、有名企業のコンサルティングやアドバイザーなどを行っている著者が、そのノウハウを「PDCA(計画・実行・評価・改善)式にわかりやすく解説した本書から、一部を抜粋・編集したものをお送りする。

「面白そう」で終わる企画の“残念な共通点”…ヒットのカギは?Photo: Adobe Stock

「構成」という言葉の認知度

●すのはら
続いては「構成」ですね。僕たちは普通に「構成」って言葉を使いますけど、みなさんも使うんですかね?

■たけち
たしかに、制作系の職業でなければ、あまりなじみがない言葉かもしれませんね。

「構成」とは何か?

●すのはら
ここでいう「構成」とは、ざっくり言うと、企画を実際のアウトプットに落とし込むための指南書、またその流れをつくるものです。動画だったら、展開を考えるのも構成に含まれます。

■たけち
何をどう伝えるのか」の「何」が企画だとしたら、「どう」が構成になるんじゃないかと思ってます。

初めて「構成」に触れた作品

●すのはら
僕が人生で初めて「構成」に触れた作品は、中学生のときに見た映画でした。小説家・伊坂幸太郎さん原作の映画『フィッシュストーリー』です。時系列もバラバラで、一見すると、なんの関係もないようないくつものストーリーが、ラスト30分ですべてつながったときは、「これが伏線回収というものか!」とシンプルに感動しました。

■たけち
僕が「構成」に触れたのは、TBS系で放送された宮藤官九郎さん脚本のドラマ『木更津キャッツアイ』でしたね。1時間のドラマの前半部分を「表」、後半部分を「裏」として構成していて、劇中に突然、野球のスコアボードが出てきて「○回表」がひっくり返り、「○回裏」がスタートするんです。「表」で謎や伏線を張りまくって、「裏」で見事に全部回収します。しかも、ただの群像劇で終わるのではなく、実験的な構成も多いので、“クドカン作品”は総じて好きですね。

同じくクドカン作品で、TBS系で放送されたドラマ『タイガー&ドラゴン』の構成も印象的でした。落語家を目指すヤクザが主人公ですが、毎話、主人公が新しい落語の演目を習得していくんです。その演目の展開を現代風に解釈し、ドラマのストーリーもそれをなぞって進んでいくという構成で、僕はかなりの衝撃を受けました。

構成が作品の質を左右する

●すのはら
構成次第で、企画や作品はよくも悪くもなりますよね。企画を出すだけなら細かい言語化が必要ないので、「なんか面白そう」ってところまでは持っていきやすい。だから構成は、企画を実行するまでのロードマップにも近いのかな。

■たけち
そうですね。アウトプットのことまで考えると、「企画」だけじゃ成り立たないです。だから僕たちの初の著書『YouTube作家がこっそり教える 「ウケる企画」のつくり方』では「構成」や「運用」のことまでちゃんとお話ししたいと思ってます。

※本稿は、『YouTube作家がこっそり教える 「ウケる企画」のつくり方』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。