どんなに仕事で成果を出しても、周りから「評価」されなければ無意味である……あなたも、自分より能力が低い人がなぜか上司から高く評価されていて、イラッとした経験があるはず。ではこのような「なぜか評価される人」の“戦略”を、あなたは知っているだろうか。新刊『雑用は上司の隣でやりなさい』は「周りに実力を“評価させる”戦略」を初めて言語化した歴史的な一冊だ。職場で「実力を適切にアピールする「見せ方」の技術」をまとめた本書は、発売直後から賛否両論を巻き起こし、「こんな本が30年前に欲しかった」「人間の深層心理を突いている」「上司サイドにも対策が必要」などと話題沸騰中である。今回はその中から「出世する人の特徴」についてお伝えする。

「あのー」「えーっと」使っていませんか?
みなさんは、しゃべっている最中に「あのー」「えーっと」などの言葉のつなぎを使ってしまってはいないでしょうか。これを海外ではフィラーと呼びます。
このフィラーですが、実は周囲に「自信のなさ」を伝えてしまい、気づかぬうちに評価が下がってしまうことがあります。これを僕はサイレント減点と呼んでいるのですが、フィラーについて意識できている人は少ないです。なぜなら、フィラーは「慣れてしまうとあまり自分では気にならなくなってしまう」という恐ろしさがあるです。おそらく、フィラーを多用している人の多くが気づいていないと思われます。
今回は、フィラーの出世への影響と対策についてお話しします。
「普段は出てこない」から、気付けない
では、そもそもフィラーがなぜ出てしまうのか、という点を考えてみましょう。
もしあなたもたまに使ってしまっているのであれば、シチュエーションを考えていただけると分かりやすいかと思います。フィラーを使っている人の多くは、日常では使っていません。例えば、友人との会話や家族との会話で「えーっと」を多用してますでしょうか。きっとそうではないと思います。
つまりフィラーは、「普段とは違った緊張感のある場」で出てきやすい現象なのです。
こういったサイレント減点=「自分では気づかないうちに周囲に減点されていて、それを指摘されないという悲劇」が起きてしまうと、出世の確率が気づかないうちに下がっていくという悲劇が起きます。「自分の実力と周囲の評価が見合っていない気がする」という人は、一度自分の振る舞いを見直してみるとよいでしょう。
(本記事は『雑用は上司の隣でやりなさい』に関する書き下ろし原稿です)