富士山を背に広大なキャンパスが広がる静岡聖光学院(静岡市駿河区) 写真提供:静岡聖光学院
2026年の東京大学合格者数全国トップ3の聖光学院には、兄と弟がいる。その兄弟が一緒になって、これまでにない学びの仕組みを提供するという。横浜と静岡にある2つの学校を統(す)べる工藤誠一校長に、新たな試みについて詳しく伺ってみた。(ダイヤモンド社教育情報、撮影/平野晋子)
工藤誠一(くどう・せいいち)
聖光学院&静岡聖光学院中学校・高等学校校長

聖光学院中学校・高等学校校長、静岡聖光学院中学校・高等学校校長、学校法人聖マリア学園理事長。一般財団法人神奈川県私立中学高等学校協会理事長。1955年横浜市生まれ。明治大学法学部と政治経済学部卒。在学中から母校である聖光学院中学校・高等学校の教員を務める。87年明治大学大学院政治経済学研究科博士課程修了。政治経済学博士。聖光学院事務長を経て、2004年より聖光学院の現職に。12年には学校法人理事長にも就任、22年より静岡聖光学院の校長も兼務している。
大きく個性の異なる「聖光学院」3兄弟
――2026年の大学合格実績が出そろいました。工藤先生が校長を務める聖光学院は24年に東京大学合格者数100人を記録しました。今年も93人で、開成198人、灘95人に次いでトップ3に入っていますね。今日は、聖光学院の兄弟校で新たな試みを27年から始めるというお話を伺えればと思います。その前に、聖光学院の歴史と兄弟校について教えてください。
工藤 カトリックの精神を持った国際的なリーダーを育成することを目的に、キリスト教教育修道会(Brothers of Christian Instruction)の修道士が戦後、カナダから日本にやってきました。フランスのブルゴーニュ生まれの修道会が、カナダのモントリオールに根付いて、1952(昭和27)年、日本に駐在する外国人子弟のための幼稚園と小学校が、現在の校地に開かれたことから学園の歴史は始まりました。56年に根岸で開園し、私が園長を兼ねる男女共学のさゆり幼稚園は、聖光学院の隣で70周年を迎えています。
54年には、国際聖マリア学園が設立され、セント・メリーズ・インターナショナル・スクール(以下、セントメリーズ)が開校、いまは横浜に移転している森村学園と共に東京・港区の泉岳寺近くにありました。その後、校地を売却して、71年に現在ある世田谷区に移転しています。
――男子校のインターナショナルスクールは珍しいですね。
工藤 聖光学院(横浜市中区)は58年に中学校が、61年に高校が設立されました。静岡聖光学院(静岡市駿河区)は少し遅れて、69年に開校しています。
――幼稚園以外は男子校で、三人兄弟になりますね。
工藤 横浜はエリートの養成ということで、東大に多く送り出しています。静岡は地域密着型。地方都市の中で、いかにその土地を発展させていくか、経済界の有力者として卒業生が多く地元に寄与しています。
――弟に当たる静岡聖光学院は、1月8日に東京会場で、10日には静岡の本校で入学試験を行っていますね。東京では、一般と特待合わせて26年に339人が受験しています。
工藤 27年は1月9日に東京と横浜で入試を行います。寮があるので、東京53人、神奈川54人など首都圏をはじめ全国からも生徒が集まっています。地方都市での少子化もあり、静岡では27年から新たに「インターナショナルコース」を中学校につくることにしました。より国際的な視野に立って、静岡そして日本全体をけん引していくリーダーを培っていきたいと考えています。







