『国宝』で上方歌舞伎の名門の御曹司、大垣俊介を演じた横浜流星(左)と任侠の一門に生まれ、その後歌舞伎の世界に飛び込んだ立花喜久雄役の吉沢亮(右) Photo:SANKEI
邦画実写の歴代最高記録を打ち立て、アマプラで配信開始された映画『国宝』。絶賛の声が多く見受けられる一方、SNSでは「期待したほどではなかった」と物足りなさを感じる人も続出しています。「絶対に映画館で観るべき」と熱狂する劇場派と配信派の間で、なぜこれほどの温度差が生まれるのでしょうか?実はそこには、画面サイズの違いだけではない“ある心理的なカラクリ”が隠されていました。名作の評価を二分する「見落とされがちな視点」に迫ります。(フリーライター 鎌田和歌)
劇場派と配信派の
温度差の正体
今年の日本アカデミー賞で最優秀主演男優賞など10冠に輝いた映画『国宝』の見放題独占配信がAmazon Prime Videoで6月6日から始まった。早くもSNSでは続々と感想が書き込まれており、劇場公開当初と同様に絶賛の声が目立つ。
興行収入200億円を突破し、邦画実写映画の歴代最高の興行収入記録を更新した。SNS上ではこれまで、何度も繰り返し劇場に足を運んだ人や、ロケ地を「聖地巡礼」した人の書き込みがよく見られていた。多くの人が作品の世界観や役者たちの名演に陶酔したのだ。
熱狂的ファンが多いからか、今回の配信にあたって「劇場で見たほうが絶対にいい」という声も少なからず見られる。配信を見て期待ほどではなかったと感想を漏らす人に対して、ファンの中には劇場で見てほしかった……と思う人もいるようだ。
こういった感想は他の映画が配信スタートした際にもしばしば見られる光景ではあるが、『国宝』の場合はその人気が近年で圧倒的だっただけに、SNSでの反応も多く感じられる。







