
日本の国土は、危険極まりない
予算制約の下でどれだけの維持補修できるか
2025年1月末に起きた埼玉県八潮市の道路陥没事故の復旧見通しがつかない。
下水道の使用制限は解除されたが、巨大な穴は開いたままだ。完全復旧には2~3年はかかるだろうと報道されている。
この事故で、生活環境の安全性について、多くの人の認識が一変しただろう。これまでわれわれは、磐石の大地の上に生活していると思っていた。台風や地震の心配はあるが、それを別にすれば、足元の大地はわれわれの生活をしっかりと支えてくれると信じ込んでいた。
しかし、それは単なる思い込みにすぎないことを思い知らされた。
われわれが住んでいる足元は脆弱極まりないものであり、突然、地面に大穴が開いてしまうかもしれない。そこにのみ込まれてしまう危険に誰もがさらされている。
言うまでもないことだが、いったん施設された下水道などの社会資本は、そのまま放置されているわけではなく、維持補修が行われている。
問題は、予算制約の下で今後どれだけの維持補修を行えるかだ。