「ジュースだけ」の断食は本当に健康にいいの?被験者を襲った“わずか3日後の悲劇”【米大学研究】
対象者はまず、オーガニックの果物、野菜、グルテンフリーの全粒穀物、卵、8杯の水から成る除去食を3日間摂取したのち、3種類の介入食のいずれかを3日間摂取した。その後、3日間の再導入期間を経て通常の食事に戻った。Ring氏らは、ベースライン、除去食実施後、介入終了直後、および介入後14日目に研究参加者から採取した唾液検体、頬の内側の粘膜のぬぐい液、および便検体を用いてマイクロバイオームの変化を分析した。
ジュースが高糖質・低食物繊維であることが
影響している可能性
その結果、ジュース摂取群では、唾液および口腔粘膜のマイクロバイオームに変化が見られ、ファーミキューテス門(2021年にBacillota門に改名)の細菌の減少と、炎症との関連が注目されているプロテオバクテリア門(2021年にPseudomonadota門に改名)の細菌の増加が認められた。これは、ジュースが高糖質・低食物繊維であることが影響している可能性が疑われた。
腸内マイクロバイオームに大きな変化は見られなかったが、腸の透過性、炎症、認知機能低下に関連する細菌の増加が認められた。一方、通常食摂取群と植物性食品摂取群でも、口腔や腸内のマイクロバイオームにある程度の変化は観察されたが、ジュース摂取群での変化ほど顕著ではなかった。
Ring氏は、「本研究結果は、食事の選択がいかに短期間で健康に関連する細菌の集団に影響を与えるかを明確に示している。口腔のマイクロバイオームは、食事の影響を迅速に把握できるバロメーターになるようだ」との見方を示している。
Ring氏らは、「この研究結果から、ジュースやその他の食事がマイクロバイオームにどのような影響を与えるのか、特に果物を食べる代わりにジュースを飲むことが多い子どもにおける影響について、さらに詳細に調べる必要性が浮き彫りになった」と話している。(HealthDay News 2025年2月18日)
https://www.healthday.com/health-news/nutrition/juicing-diets-can-harm-health-in-just-3-days-study-finds
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