ドナルド・トランプ米大統領は7日、暗号資産(仮想通貨)支持者らとサミットを開き、ビットコインなど仮想通貨の国家備蓄を構築する計画を大いに宣伝した。どんな問題が起き得るのだろうか。トランプ氏が6日に出した新たな大統領令は、財務省に対し、政府機関が不正捜査の一環で押収するビットコインやその他暗号資産を保管・保存する内容だ。トランプ氏によればその目的は、米国の金準備が保管されているフォートノックスの暗号資産版を創設することにある。ホワイトハウスの暗号資産責任者デービッド・サックス氏は、米政府が過去10年間に約19万5000ビットコインを3億6600万ドル(約540億円)で売却したとし、これは現在なら約170億ドルの価値に相当すると指摘した。同氏は連邦機関が現在約20万ビットコイン(現在の価格で167億ドル相当)を保有していると推計しているが、「完全な監査は今まで一度も行われていない」と述べた。
【社説】仮想通貨備蓄という「愚者の黄金」
有益な目的果たさず、政治的悪習招く
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