「真面目に仕事をしているのに、なぜか上司に評価されない…!」
あなたも、自分より能力が低い人がなぜか上司から高く評価されていて、イラッとした経験があるはず。ではこのような「なぜか評価される人」の“戦略”を、あなたは知っているだろうか。『雑用は上司の隣でやりなさい』は「周りに実力を“評価させる”戦略」を初めて言語化したロングセラーだ。発売直後から賛否両論を巻き起こし、「よくぞ言ってくれた」「暗黙知が“言語化”されている」「今まで気づいていなかった“新事実”」など大反響が集まっている。そんな「職場で実力を適切にアピールする“見せ方”の技術」をまとめた本書の中から「出世する人/しない人の特徴」についてお伝えする。

職場の出世しない人が「ホワイトデー」にやっているたった1つのこと、その正体Photo: Adobe Stock

職場の出世する人の振る舞い

皆さんの職場にはバレンタインデー・ホワイトデー文化はありますか。

僕は、支店時代に「ひとりバレンタインデー」をやっていました。2月14日の業務時間中に男性行員全員に配るチョコを購入してきて、合計額を割り勘し一人数百円×50人分の資金回収をする業務です。そしてその1ヵ月後が「ひとりホワイトデー」。3月14日の業務時間中に女性行員全員に配るチョコを買ってきて、合計額を割り勘し一人数百円×50人分の資金を回収する業務のことです。意味がわからないですよね。

しかし実はこんな意味のわからない雑用ひとつでも、職場の出世する人と出世しない人の動き方には差があります。今回は職場の出世する人が職場のバレンタインデー・ホワイトデーでやっていることを紹介していきましょう。

お菓子をもらったなら必ず「お返し」を

そもそも職場のバレンタインデー文化など滅べばいいと思っている方が多いと思います。

しかし、だからといって「お返しを返さない」のは1番の悪手です。なぜなら、「あの人はもらったチョコレートをお返ししない人だ」というふうに噂が立ち、サイレント減点されてしまう恐れがあるからです。出世しない人は、このあたりの脇が甘いことがあります。

たとえ滅びたほうがいいと思っている謎文化でも、会社にはそれを大切にしている人がいます。その点であなただけがその文化に逆らうのは、あなたにとって何の得ももたらしません。

では逆に、会社にバレンタインデー・ホワイトデー文化がない場合はどうすれば良いのでしょうか。この場合は逆にチョコを渡すことはしない方が良いでしょう。なぜなら、あなたのチョコをきっかけに、謎文化を会社に持ち込んでしまうかもしれないからです。逆に、「あの人チョコ渡してたよ」というふうになると、他の同僚からどういう目で見られるか分かりません。

基本的に会社の文化に合わせて、減点されないように動くのがベストです。重要なのは、職場の文化の見極めです。

このように職場の行動は一つ一つメッセージを持ってしまうことがあります。こういった立ち回り一つで、あなたの本業の評価にさえ影響することがあります。気をつけておくに越したことはないでしょう。

(本記事は『雑用は上司の隣でやりなさい』に関する書き下ろし原稿です)