誰しも悩みや不安は尽きないもの。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 30代を悩まず生きる言葉』(ダイヤモンド社)など、33万部突破シリーズの原点となった『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日一日がラクになる!
存在

悲しみは消えないわ。
消えないけどそれでいいの。
消えるわけないじゃないのよ。
一人の人間の存在がこの世にはもうないのだから。
記憶の温かみや、悲しみ、切なさ、怒り、感謝の気持ち。
それらを抱えながら生きていきましょう。
それが亡くした人の生の証なのだから。
大切な人を失うということ
誰かを本当に大切に思っていたからこそ、その人がいなくなったときの喪失感はとてつもなく大きく、深く、簡単に癒えるものではありません。
「時間が経てば忘れられる」なんて言葉では、とても片付けられない心の痛みがあります。でも、その悲しみがあるからこそ、その人が確かに生きて、あなたの人生の一部だったという証になるのです。
無理に「前向き」にならなくていい
「早く元気にならなきゃ」「もう立ち直らなきゃ」と、自分を追い詰める必要はありません。悲しみや切なさ、怒りや感謝――そうした複雑な感情が入り混じるのは自然なこと。
大切なのは、それらすべてを無理に消そうとせず、「一緒に生きていく」覚悟を持つことです。
記憶は、亡くなった人の“もう一つの生”
あなたの中に残る記憶や感情は、亡くなった人の生きた証そのもの。
忘れることが供養ではなく、思い出し、感じることで、その人は今もあなたの中で静かに生き続けています。
悲しみを抱えながら生きる強さ
悲しみは、弱さの証ではありません。むしろ、それを抱えながら日々を生きることこそが、本当の強さです。
あなたが今も前を向こうとしていること、それ自体が亡くなった人への最大の敬意であり、愛なのです。
※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。