定年後の仕事、平均年収1位はダントツで「営業」
1位の営業の仕事は65歳以上の平均年収が373万円で、本書で取り上げる職種のうち最も収入水準が高い。高齢で稼げるという意味では非常に良い職種だ。
ただし年齢別就業者数をみると50代前半から単調に減少しており、シニア世代も一定のボリュームで存在するが、長く第一線で働き続ける人は多くない。また現役時代からの経験を活かして仕事をする側面が強く、定年後に始めるのはハードルも高い。
職種別にタスクを調べたデータをみると、仕事の特徴として「頭を使う割合」「働く場所や時間の自由度」「ストレス」がいずれも高い。成果を出すことが重要な仕事であり、自由度は高いと言える。
営業の仕事に就く人を対象に行ったアンケート調査では、仕事の良い面として「時間が自由」「自分の裁量でできる」と答えた人が非常に多かった。ほかには「顧客とコミュニケーションが取れる」「定年後も前職の経験を活かせる」「やっただけ報酬に結びつき、勉強も大変だがとてもやりがいを感じる」といったコメントが複数あった。
悪い面では、「常にノルマとの戦い」など、ストレスやプレッシャーを挙げる人が非常に多かった。無理なく働きたい人には不向きな仕事かもしれない。