以前は60歳になれば定年を迎え、あとは悠々自適……というのが一般的でした。しかし今では60歳以降も働き続ける人が増えています。本連載では、定年前後の働き方にまつわる情報を、厳選して掲載していきます。今回のテーマは「定年後、フリーランスは意外と多い?」「早めにキャリアシフトしたほうがいい?」です。(社会保険労務士 佐佐木由美子)
定年後、フリーランスは意外と多い?
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長年会社勤めをされてきた方にとっては、フリーランスや自営業など、「雇われない働き方」はリスクが大きいと感じる方もいるかもしれません。しかし、嘱託・契約社員やパートタイマーなど正社員以外の働き方に加えて、定年後はフリーランスの人気が高まります。民間調査によると、フリーランスとして働く人は40代以上のミドル・シニア層が全体の7割を占めるという結果もあります。総務省の労働力調査においても、70代前半では就業者のうちフリーランスが約2割を占めています。
ミドル・シニアにもなれば、これまで築いた人脈や経験、専門スキルなど、独立できるだけの力を兼ね備えている人は少なくありません。フリーランスとして働くことは、現実的な選択肢の一つといえます。自由度が高く、定年の縛りもないため、生涯現役として働き続けることも可能です。収入が安定しないという面もありますが、若い頃と比べて大きな違いは、年金を受け取りながら、細く長く働くことができるということ。定年後はフリーランスとして、雇われない働き方をする。そういう選択肢もぜひ検討してみてはいかがでしょうか。