「真面目に仕事をしているのに、なぜか上司に評価されない…!」
あなたも、自分より能力が低い人がなぜか上司から高く評価されていて、イラッとした経験があるはず。ではこのような「なぜか評価される人」の“戦略”を、あなたは知っているだろうか。『雑用は上司の隣でやりなさい』は「周りに実力を“評価させる”戦略」を初めて言語化したロングセラーだ。発売直後から賛否両論を巻き起こし、「よくぞ言ってくれた」「暗黙知が“言語化”されている」「今まで気づいていなかった“新事実”」など大反響が集まっている。そんな「職場で実力を適切にアピールする“見せ方”の技術」をまとめた本書の中から「出世する人/しない人の特徴」についてお伝えする。

上司の機嫌をうかがう部下は出世する
あなたは気性が荒い方ですか、それとも穏やかな方でしょうか。人には生まれつき、または環境によって凝り固まった気性があります。荒い人からすると穏やかな人の考え方は理解できないですが、逆もまた然りです。僕が勤めるメガバンクは、比較的気性が荒い人が支店長になるケースが多かったです。機嫌が悪い時は稟議の決裁がなかなかおりないし、逆に機嫌がいい時はそんな簡単におりるのかと拍子抜けするほどです。
気性には個人差がありますが、一つだけ言えることは、機嫌がいい時に人は必ず肯定的になることです。今日は、この「上司の気性をうかがうテクニック」について解説します。
「余裕がない人」は機嫌が悪い
まずは機嫌が悪くなるメカニズムについて考えてみましょう。あなたが機嫌が悪くなる時はどんな時でしょうか。仕事がなかなか思い通りに進まない時や、プライベートがうまくいってない時、寝不足で体調不良な時など、様々な要因があるかと思います。
これらを総合的に踏まえると、人は、余裕がない時に機嫌が悪くなる傾向にあります。目の前にやらなければいけないことがたくさんあると、機嫌が悪くなりやすいのです。
つまり、上司の機嫌をうかがうためには、上司の仕事量の状況やスケジュールを調べればいいのです。
上司のスケジュールを1ヵ月測り続けよう
これは言うだけでは簡単にできそうに聞こえるのですが、実際にこの方法を実践している人は意外と少ないです。例えば、あなたは上司の今週のスケジュールとその一つ一つの仕事に向けてやらなければいけない作業の内容を説明できるでしょうか。きっとそんなことはできないと思います。
上司の繁忙度を測るのはやろうとすれば簡単かもしませんが、意外とやっていないものです。これを1ヵ月程度続けてやってみると、ある程度上司の業務の繁忙度のサイクルが見えてきます。
この繁忙度サイクルが見えてくると、最も効果的なタイミングで仕事の相談や決裁書を回覧することが可能になり、無駄な時間を削減できるようになります。
いかがでしたか。仕事は一人で完結することのほうが少ないです。チームメイトや上司の繁忙度が見えているだけで、自分がやりたい仕事を効率的に進めることが可能です。ぜひ、明日から上司のスケジュールをチェックしてみてください。
(本記事は『雑用は上司の隣でやりなさい』に関する書き下ろし原稿です)