マナーとは、
「エチケット+相手への気づかいと思いやり」
「今晩は帰れないかもしれないから、ホテルに泊まるしかないかな。でも、どこにホテルがあるのだろう…」と立ち尽くす私に、1本のメールが届きました。
そこには、いたわりのメッセージとともに、「神奈川県の私がいた駅の周辺で、宿泊できるホテルのリスト」が添付されていたのです。不安でいっぱいだった私のことを気づかって、さりげなく送られたこのメールは、いまなお心に残る「情報のプレゼント」です。
当時、私は、出張先で、スマートフォンもパソコンも持っておらず、使い慣れていない通常の携帯電話しか持っていなかったので、すぐにホテルなどを探すことがでず、とてもとても助かりました。
「あの人はマナーがない」
「あの人はマナーのある人だ」
私たちはたびたび「マナー」という言葉を口にしますが、みなさんは、「エチケット」と「マナー」の違いをご存じですか?
1922年に大ベストセラー『エチケット』を出版した女性作家、エミリー・ポスト(エチケットの権威と呼ばれる女性です)は、その違いを次のように説明しています。
「エチケットは、他人への思いやりに基づく、行動の規範であり、良いマナーとは、この規範に則って生活しようとする人々のあたたかい心、善意のあらわれである」と。
わかりやすく言い換えると、エチケットは「型」であり、マナーは「相手を気づかう心」です。