「真面目に仕事をしているのに、なぜか上司に評価されない…!」
あなたも、自分より能力が低い人がなぜか上司から高く評価されていて、イラッとした経験があるはず。ではこのような「なぜか評価される人」の“戦略”を、あなたは知っているだろうか。『雑用は上司の隣でやりなさい』は「周りに実力を“評価させる”戦略」を初めて言語化したロングセラーだ。発売直後から賛否両論を巻き起こし、「よくぞ言ってくれた」「暗黙知が“言語化”されている」「今まで気づいていなかった“新事実”」など大反響が集まっている。そんな「職場で実力を適切にアピールする“見せ方”の技術」をまとめた本書の中から「出世する人/しない人の特徴」についてお伝えする。

職場の出世する人が「異動した直後」に必ずやっている1つのことPhoto: Adobe Stock

出世する人が新天地で活躍するためにやっていること

4月はどの企業でも新入社員が入社する季節です。また、企業では新年度に合わせて多くの人が人事異動します。

僕が勤めるメガバンクでも支店長から若手行員まで多くの銀行員が異動する季節です。銀行員の異動の引き継ぎがとても短いのが特徴です。例えば4月1日に発令されるとそこから今までのいたところでの引き継ぎが1週間、異動先での引き継ぎが1週間、計たったの2週間で完了させなければなりません。

そんな短い引き継ぎの中でも出世する人は新天地で活躍するための様々なテクニックを使っています。今回は、出世する人が異動に向けてどんなことをしているのか、解説します。

異動先で調べるべき2つのこと

特に重要なのが異動先の「情報取得」と「情報操作」です。

まずは情報取得です。異動した際に確認しなければならないのは、異動先にいる「絶対に押さえなければいけないキーパーソン」の存在です。事前に確認をしておくことで、異動して早々にその人を優先して関係構築を図ることができます。

そこで、異動が決まった際には、なるべく早めに、異動先に知り合いがいるかどうかを確認しましょう。その際に直接的な知り合いがいなかったとしても、知り合いの知り合いがいるケースもあります。今いる部署の人に自分の異動先に知り合いがいるようであれば、その人経由で情報を取りに行くことも可能です。

異動前の「情報操作」が重要

ここでのもうひとつのポイントとして、情報操作をすることです。これだけ聞くと何か悪いことをしているようですが、異動する時には、異動を受け入れる側もどんな人がくるのかとても気にしています。そこで自分が理解してほしいパーソナリティやブランディングしたいイメージを事前に伝えておくことで、自分が異動先で伸び伸びと仕事をしやすくできます。

例えば、「とても真面目なやつ」や「希望していた部署でとてもやる気に満ち溢れている」「ワークライフバランスを重視するタイプ」「高学歴エリート」とかが挙げられるでしょう。

いかがでしたでしょうか。異動して新天地に配属されると、大体1ヵ月くらいでその人のイメージが定着していきます。高校デビューと一緒で、最初の印象次第では前の部署よりも良い印象を持ってもらえることもあれば、逆にネガティブな印象を持たれてしまいます。

自分がどういうキャラと思われるとコスパが高いのかをしっかりと見極め、異動する前から作戦を練ることをお勧めします。

(本記事は『雑用は上司の隣でやりなさい』に関する書き下ろし原稿です)