「真面目に仕事をしているのに、なぜか上司に評価されない…!」
あなたも、自分より能力が低い人がなぜか上司から高く評価されていて、イラッとした経験があるはず。ではこのような「なぜか評価される人」の“戦略”を、あなたは知っているだろうか。『雑用は上司の隣でやりなさい』は「周りに実力を“評価させる”戦略」を初めて言語化したロングセラーだ。発売直後から賛否両論を巻き起こし、「よくぞ言ってくれた」「暗黙知が“言語化”されている」「今まで気づいていなかった“新事実”」など大反響が集まっている。そんな「職場で実力を適切にアピールする“見せ方”の技術」をまとめた本書の中から「出世する人/しない人の特徴」についてお伝えする。

出世しない人が「異動の時」にやらない1つのこと
4月はどの企業でも新入社員が入社する季節ですが、企業では新年度に合わせて多くの人が人事異動します。
僕が勤めるメガバンクでも支店長から若手行員まで多くの銀行員が異動する季節です。銀行員の異動の引き継ぎがとても短いのが特徴です。例えば4月1日に発令されるとそこから今までのいたところでの引き継ぎが1週間、異動先での引き継ぎが1週間、計たったの2週間で完了させなければなりません。
そんな短い引き継ぎの中でも出世する人は様々なテクニックを駆使しています。今回は、出世する人が異動の引き継ぎに向けてどんなことをしているのか、解説します。
出世する人は「異動」を前提にしている
まず出世する人は、常に自分が異動することを前提に仕事をしています。したがって、大異動がある季節には事前に引き継ぎに必要な資料を準備しています。その結果、短い期間でも後任に対してスムーズに引き継ぎができます。
出世する人はこの引き継ぎをしっかりすることを意識しているのですが、それには理由があります。引き継ぎがしっかりしてないと、異動した後も後任からの連絡がひっきりなしにくるので、新天地での業務がうまく回らなくなるからです。
引き継ぎが悪いと「前の部署」でも悪評が立つ
加えて、前の部署での評判も悪くなることが多いです。自分のいないところで自分の評価がどんどん下がるわけです。その部署で悪評がたってしまうと、またその部署に戻るような人事異動があった時にイメージの払拭にとても時間がかかってしまいます。出世する人はこの辺りを潜在的に理解しているのです。
いかがでしたか。出世する人は引き継ぎの重要性も理解していて、綺麗な引き継ぎをするだけでなく、どんな部署への異動であったとしても達観しています。このような心構えをしていくだけで、大企業でよりコスパよく生き残ることができます。
(本記事は『雑用は上司の隣でやりなさい』に関する書き下ろし原稿です)