7月18日午前11時49分、北朝鮮のハッカーたちは数億ドルの暗号資産(仮想通貨)を扱う大手交換業者を襲撃した。ハッカーたちは仮想金庫に侵入し、制御を奪った上で、暗号資産のトークンを持ち出し始めた。1時間を少し過ぎる頃には彼らは姿を消し、同時に2億ドル(約290億円)余りが消えて、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)政権を支える資金になった。インド最大の暗号資産交換業者「ワジールX」で起きたこの衝撃的な事件と最近の複数の巨額盗難事件で、明らかになったことがある。北朝鮮が今や世界で最も危険な暗号資産の窃盗集団だということだ。過去10年間に60億ドル(約8700億円)を超える暗号資産をくすねており、他に類を見ない規模となっている。