「自分も、もっと数字に強ければ…」
日々の買い物や職場で「数字コンプレックス」を感じたことはないだろうか。「算数や数学は大キライ…」「できるだけ見たくない…」中には「数字はもう諦めた」という人もいるだろう。
しかし実は、「数字に強い」は生まれつきの才能ではない。数字に強い人は、無意識のうちに九九などの「頭を使わないラクな計算」を使って、面倒な計算をうまくサボっているのだ。
新刊『「数字がこわい」がなくなる本』は、数字に強い人の脳内を解明した一冊。数字に強い人が無意識にやっている「頭を使わないサボり計算テク」を知れる本書の中から、今回は「数字のとらえ方」について紹介したい。

【愛・地球博は2005年。平成何年だった?】瞬時に計算できない人は頭が悪い“二流”。一流はどう考える?Photo: Adobe Stock

「西暦→和暦変換」すぐにできますか?

愛・地球博は2005年。平成何年だった?

今、万博が話題ですね。日本で2000年代に開かれた万博としてあげられるのが、「愛・地球博」です。「記憶に新しい」という人もいるかもしれませんが、実はもう20年前のことなんですね。

ちなみにこれ、平成何年だったか、すぐに変換できますか? いわゆる「西暦・和暦変換」です。

「数字に強い・弱い”とは関係ない」と思う人もいるかもしれませんが、実は数字に強い人はこういった「西暦・和暦変換」を一瞬で終わらせる方法を知っています。

今回は、「数字がこわい」がなくなる方法の1つとして紹介している「和暦・西暦変換の方法」を紹介していきましょう。

西暦から和暦を求める“すごい方法”

和暦・西暦変換の基本は、シンプルな足し算・引き算です。平成を求める場合の計算は、少し複雑ですが、早速やってみましょう。

平成の場合:西暦の下2ケタから88を引く ※引けない場合は、「100+下2ケタ」から88を引く

カラクリを先に説明しましょう。平成元年=1989年なので、西暦から1988を引くことで平成の年が出せるのです。

愛・地球博は2005年ですね。

つまり、「05-88」となるわけですが、これでは引けないので、「105-88」に変換しましょう。2005年の下2桁は『05』なので、100を足して『105』と考えるわけです。

105-88=17

「17」と出ました。つまり、平成17年というわけです。

なお、平成は31年までしかありませんので、計算結果が31を超えてしまった場合には令和です。もしくは令和の場合は、西暦から18を引くと和暦が求められますので、18を引けて1以上が残る場合には令和だという覚え方でもよいでしょう(令和元年は2019年なので、それ以降は『西暦-2018』で令和年が出るのです)。

「数字に強い人」は、面倒なことをできるだけ省く

「これは数字に強いっていうより、ただ知っているかどうかの違いじゃないか!」

そう思った方もいるかもしれません。しかし、実はここに「数字に強い人」の基本が詰まっているのです。

数字に強い人は、ただ計算が早いとか、難しい計算が得意なようなイメージがあるかもしれませんが、実は、それだけではありません。

数字に強い人は、「面倒な計算を、どうカンタンに処理するか知っている」人なのです。たとえば、「1,862,348」のような数字が出てきた時、数字に弱い人はそのまま「ひゃくはちじゅうろくまん……」と読み始めますが、数字に強い人はそのまま処理せず、いったん「200万弱」として考えます。

これと、本質は同じです。数字に弱い人は、こういった面倒な計算に出会ったときに、調べ物や難しい計算をして頭を疲れさせてしまっています。そうして、本来脳を使うべき「本当に重要な仕事」の質が落ちてしまうのです。

一方、数字に強い人は自分の頭でラクをするために、こういった「面倒な数字をラクに計算する方法」を組み合わせて使っています。知っておくと、より楽しいことに頭を使えるようになりますよ。

(本記事は『「数字がこわい」がなくなる本』に関する書き下ろし原稿です)