少し想像してもらうと納得いただけると思うのですが、あまりに若い方が管理人である場合、入居者に不安や不信感を与える結果にもなりかねません。

 その点、社会常識が豊富で落ち着いたシニアが管理人だったら、対外的にも安心、安全な印象を与えることができるでしょう。

「マンション管理員検定」から
国家資格「マンション管理士」まで

 気持ちのよい挨拶、礼儀正しい言葉遣い、聞かれたことに誠意をもって答えるなどのコミュニケーション能力。これらはもう、あなたに十分備わっているはずですから。

 また、管理人とは「犯罪に対応する役割」ではなく「犯罪を抑止する働き」を担っています。

 あなたがきちんと「そこにいること」で治安が保たれ、秩序が保たれる。それは、非常にやりがいのある仕事ではないでしょうか。おのずと地域の環境維持にもつながります。

 それは住民もわかっていますから、頻繁には口にせずとも、みな感謝しているものです。もちろん、はっきりとお礼の言葉をもらえる機会も多いはずです。もしかすると、今までの仕事よりも温かいコミュニケーションが増えるかもしれません。

 そういった意味で社会貢献にもなりますし、やりがいが大きいことは確かです。

 マンション管理人になるために必須の資格はありませんが、人気が高いため、求人募集がかけられても選考が行われるケースも。

 そこで「マンション管理員検定」(民間資格)を取得しておくと、管理に関する基礎知識をアピールできるため、有利になることもあります。さらに経験を積んでいくと、マンション管理組合のコンサルタントの国家資格であるマンション管理士も狙いやすくなります。

定年後も働きやすい四大職業
(3)清掃員

 清掃の仕事は働く場所によって、仕事内容や勤務時間がさまざまです。

 オフィスビルや病院では、早朝や日中に清掃を行います。ホテルや商業施設では営業時間外にシーツを替えたりモップをかけたりします。駅、新幹線の清掃は短時間で集中して行います。

 時給も仕事内容も微妙に異なりますが、共通するメリットは掃除が上手になること。汚れの種類に応じた洗剤選びや掃除法、効率よく片付ける技術などが身につきます。

 作業がスイスイできる“清掃の達人”になれるなんて、悪くないですよね。

 またホテル清掃の場合、シーツ交換を毎回くり返しているうちに自然と手際がよくなって、プロ級のベッドメイクの技が身についてしまうものです。

 自宅でもこれらのスキルを生かして、きれいで快適な部屋を保てます。