1位はブリーチ
平均年収688.0万円

 今回は、上場企業の有価証券報告書に記載された平均年収のデータを使って「年収が高い会社ランキング2024【従業員の平均年齢20代】」をお届けする。対象期間は2023年5月期~24年4月期。従業員数が20人未満の企業と、原稿執筆時点で上場廃止している企業は除外した。

 それでは早速、ランキングを確認していこう。

 1位は、広告クリエイティブの制作・運用をはじめとするマーケティング支援を手掛けるブリーチで、平均年収は688.0万円(従業員数92人、平均年齢は27.5歳)だった。

 ランキングの対象となった23年6月期の業績は、売上高163億7700万円(前年同期比12.1%増)、営業利益21億7300万円(同111.6%増)、純利益14億6500万円(同135.6%増)で増収増益だった。

 インターネット通販市場やインターネット広告市場の拡大が追い風になったほか、マーケターを中心とする人材採用と教育の強化が奏功し、事業規模が拡大した。

 24年6月期の業績は、売上高138億600万円(前年同期比15.7%減)、営業赤字3億6700万円、純損失5億5400万円で減収減益。既存商材の商品ライフサイクルの経過や、一部の顧客が販売戦略を変えた影響を受けたり、広告媒体におけるルール変更などで広告の費用対効果が悪化。

 新規商材や新規ジャンルの拡大に取り組んだものの、業績につながらなかった。さらに、大手製薬会社の不祥事によって、機能性表示食品や健康食品全体の消費が落ち込んでいることも影響した。

 25年6月期の業績予想は25年2月に発表した中間決算の時点でも未定だ。売上高、営業利益、中間純利益は前年の中間決算よりも回復しているが、この約2年間の業績悪化を回復させるのはそう簡単ではなさそうだ。

 23年版のランキングで同社は4位であり、平均年収は711.5万円(従業員数94人、平均年齢は27.4歳)だった。今回、ランキング順位は上がったものの、平均年収は23.5万円下がっていることも、業績の悪化を物語っている。