アヒルの卵を熟成させたピータンは、中国が発祥。偶然発見されたというこの不思議な食べ物を「ちょっと苦手…」と感じている人も多いだろう。一番の原因は、あの独特の生臭さ。しかし、超料理マニアな料理人として知られる東山広樹氏は「食わず嫌いで敬遠しているのはもったいない!」と力説する。新刊『マニアック家中華』でも紹介されている、ピータンのおいしい食べ方を教えてもらった。
(撮影:中村寛史)

ピータンは怖くない!
実は僕も、以前はピータンに苦手意識を持っていた一人。でも、中国・雲南省を訪ねたとき、デパートのフードコートで食べたピータンのサラダに衝撃を受けたんです。
そのサラダでは、つぶしたピータンにクタクタに焼いたピーマンが和えてありました。ピータンにピーマンを合わせることであの独特の生臭さが消え、しかも黄身のコクがピーマンの苦味と絶妙にマッチして、お互いの良さを高めあっていました。
面倒な下処理も不要

ピータンはあの見た目から「下処理が難しそう…」と思われがちですが、実際は、泥を流水で落とし殻をむくだけでOKです。
前述の雲南省のサラダを参考に、家でも簡単に作れる「ピーマンとピータン豆腐」をおすすめします!
「ピーマンとピータン豆腐」

強火でサッと炒めたピーマンを塩とうまみ調味料で味付けし、しんなりしたらボウルに移します。そこに、調味料(中国醤油、中国黒酢、花椒油、にんにく)を和えておいた粗みじん切りのピータンを入れ、ねっとりするまで混ぜます。これを水切りした豆腐にのせたら完成です! パクチー、ラー油もかけましょう。
この「ピーマンとピータン豆腐」の詳しいレシピをはじめ、『マニアック家中華』には、僕がこだわりにこだわった家中華のレシピをたくさん詰め込みました。きっと、おいしい家中華を作るヒントが見つかると思います!
(本稿は書籍『マニアック家中華』を一部抜粋・編集したものです)