ガイトナー財務長官の主導で、米政府が大手金融機関19行を対象に実施している健全性審査(ストレステスト)の結果が近く公表される。米政府はすでに金融機関から不良資産を買い取る官民合同基金(バッドバンク)の詳細を発表しているが、資産査定はその成否を左右する一大事である。かつて小泉政権で不良債権問題の解決にあたった竹中平蔵・慶応大学教授は、問題資産の厳格な資産査定なくしてガイトナープランの成功、ひいては米国の金融再生はあり得ないと語る。

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竹中平蔵(Heizo Takenaka)
慶応大学教授・グローバルセキュリティ研究所長 1951年和歌山県和歌山市生まれ。一橋大学経済学部卒。日本開発銀行などを経て慶大教授に就任。2001年小泉内閣で経済財政政策担当大臣。02年経済財政政策担当大臣に留任し、金融担当大臣も兼務。04年参議院議員当選。05年総務大臣・郵政民営化担当大臣。