【高校にも塾にも通わず、完全独学で東大合格!】――しかも、首席合格とわずか3点差のほぼトップ合格!『成績アップは「国語」で決まる! 偏差値45からの東大合格「完全独学★勉強法」』(ダイヤモンド社)の著者は、中学3年生のときに「東大合格」を宣言。高校にも塾にも通わず、完全独学で東大合格を目指したけれど……全国模試は「偏差値45」。そこで、徹底的に「国語」鍛えるという“大逆転の勉強法”を編み出す。勉強の大半を「読書に費やす」という常識外れの戦略で、全科目の成績が軒並みアップ! すべての科目は結局、国語の力がモノをいうことがわかった。コスパとタイパを徹底し、四コマ漫画や恋愛ゲームで楽しみながら学力を高める方法から勉強への合理的なモチベーションの高め方までを徹底指南。超★実践的な成績アップ法を初公開する。
※本稿は、『成績アップは「国語」で決まる! 偏差値45からの東大合格「完全独学★勉強法」』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。

「黙読」が記憶の「量」と「質」両方に効く
記憶には、「量」と「質」の両面があります。また、黙読のスピード感を活かして繰り返し読むことで、記憶量を増やせます。
さらには、記憶の量だけでなく質の面でも、黙読にはアドバンテージがあります。質の高い記憶には、「❶正確に覚える」「❷いろいろなきっかけに紐づけて容易に思い出せる」という2つの側面があります。
何度も黙読することで「正確に覚える」
何度も繰り返し読み、記憶を強化していると、「❶正確に覚える」ことにつながります。
AIのディープラーニング(深層学習)では、大量のデータを極超高速でインプットし続けて学習しています。
AIのディープラーニングは、ヒトの記憶と学習のシステムを真似てつくられたもの。ヒトもスピーディにできる「黙読」という作業により、より多くの情報を脳に入れることが欠かせないのです。
忘れやすいヒトの脳に必要なこと
AIとヒトの脳との決定的な違いは、AIは一度入力された情報を忘れないということ。それに比べると、ヒトの脳のニューロン(神経細胞)は、一度入力されただけでは不十分で忘れがちです。
繰り返し入力された情報でないと、深い記憶として成立することは難しいですから、その点でも、高速で反復してインプットできる黙読に特化した学習法は優れているのです。
リンゴの例でわかる質の高い記憶
「❷いろいろなきっかけに紐づけて容易に思い出せる」という面についても、黙読が有効です。
たとえば、「リンゴ=赤い」あるいは「リンゴ=丸い」という「1=1」という対応でしかない記憶は、質が高いとはいえません。赤いもの、丸いものに触れない限り、リンゴを想起できないからです。
情報同士の結びつきが記憶をカラフルにする
しかし、リンゴからApple社(同社のロングセラーパソコン「マッキントッシュ」は、アメリカでもっともポピュラーなリンゴの品種から名づけられました)、ザ・ビートルズのドラマー(リンゴ・スター)、アイザック・ニュートン(リンゴが落ちる場面から「万有引力の法則」のヒントを得たという伝説があります)、アダムとイブ(『旧約聖書』では、蛇にそそのかされてリンゴを食べたことから、アダムとイブは楽園を追放されます)といった多種多様なキーワードを紐づけていたら、さまざまな側面からリンゴを思い出すことができるようになります。
そうした良質な記憶を定着させるうえでも、スピーディな黙読でいろいろな情報をインプットすることはプラスに働きます。数多くの小説や映画を見ているうちに、別の作品の「元ネタ」となった小説や映画に気づいてニヤッとした経験が、あなたにもあるのではないでしょうか?
シナプスの結びつきが記憶を豊かにする
同じように勉強でも、さまざまなテキストを黙読しているうちに、それまで単独で存在していた内容同士が結びつくようになります。
その背景では、脳で記憶や思考を司っている神経細胞同士の接続部である「シナプス」が強くつながっているようです。それが記憶をカラフルに彩りながら、思い出しやすい質の高い記憶へと昇華させてくれるのです。
※本稿は、『成績アップは「国語」で決まる! 偏差値45からの東大合格「完全独学★勉強法」』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。