
「あれ?圏外になった」「もしもーし?」。最近、渋谷や池袋、大阪心斎橋などの繁華街で、突然スマホが使えなくなる不可解な現象が多発している。画面に「No Service」「CMCC」などと表示され、通信が途絶えてしまう……この謎の現象を引き起こしているのは、妨害電波を発信する「偽基地局」。クルマに機材を積んだニセモノの基地局は、何のために都会を走り回っているのか。もしかすると、あなたのスマホも巻き添えになっているかも?(ITライター 大和 哲)
偽基地局が都市部で発生、スマホが突然通信不能に
東京都内の渋谷、池袋、また大阪の難波、心斎橋などで、スマートフォンが通話不能やデータ通信障害に陥る事象が頻発している。
具体的には、5Gや4G/LTEで通信できていた端末が突然「圏外」や「No Service」と表示され、通話中であれば会話が中断され、データ通信も停止する。また、電波表示が「4G/LTE」や「5G」から「2G」や「GSM」に切り替わり、「CMCC(China Mobile)」や「China Telecom」などの海外キャリア名が表示されることもある。
この現象は、場所を移動するか、一定時間経過すると解消されることが多いが、同じ場所で通信が不安定になるケースも報告されている。一人だけでなく、周囲にも同様の状況を抱える人が見られ、「もしもーし」と叫ぶ姿や、スマホのデータ受信ができず困っている人がいるという。
また、場合によっては、中国語(簡体字)で「あなたの銀聯カードが使えなくなったのでURLにアクセスしてください」というようなSMSを受信することもある。