オンラインカジノは犯罪です(出典:警視庁、以下画像はすべて筆者がキャプチャしたもの)オンラインカジノは犯罪です(出典:警視庁、以下画像はすべて筆者がキャプチャしたもの)

「令和ロマン」の高比良くるまが活動自粛、「とろサーモン」の久保田かずのぶも影響を受けるなど、オンラインカジノ問題が拡大している。しかし「オンラインカジノはグレーかもしれないけど、クロではなかったはずでは?」「テレビCMを見たことがあるけど、あれは問題にならないの?」と思う人もいるのではないだろうか。テレビCMやネットで見かけるオンラインカジノの巧妙な仕組みと、利用することの何が問題なのか、会社や家庭がどんな対応ができるかについて解説する。(ITライター 大和 哲)

オンラインカジノの利用で、芸能界やスポーツ界に波紋が広がる

 オンラインカジノ問題が、芸能界やスポーツ界に波紋を広げている。お笑いコンビ「令和ロマン」の高比良くるま氏が2019年末から1年ほど利用していたと認めて謝罪、活動を自粛したほか、オンラインカジノには関与していないと否定している「とろサーモン」の久保田かずのぶ氏もテレビ番組出演を当面見合わせることとなった。「ダイタク」の吉本大氏や「9番街レトロ」のなかむら★しゅん氏も、警視庁から事情聴取を受けていると報じられている。

 芸能界だけではない。スポーツ界では、2021年東京五輪卓球男子団体で銅メダルを獲得した丹羽孝希選手が、海外オンラインカジノでの賭博行為により書類送検された。

 オンラインカジノの利用は、賭博罪や常習賭博罪に当たり、刑法第185条では「賭博をした者は、50万円以下の罰金又は科料に処する」第186条では「常習として賭博をした者は、3年以下の懲役に処する」とされている。また、オンラインカジノの決済に関与したり、宣伝して誘い入れたりした場合は賭博幇助(ほうじょ)などの罪に問われることがあるという。

 しかし、こうした状況に疑問を抱く人もいるだろう。

「海外のオンラインカジノの利用は、グレーゾーンではなかったのか?」
「CATVやスポーツ中継でカジノのCMをよく見かけたが、あれは違法ではないのか?」