大人の言い換え力検定写真はイメージです Photo:PIXTA

人に好かれるも嫌われるも、真意が伝わるも伝わらないも、一目置かれるも軽く見られるも、すべては使う言葉次第。クイズに挑んで、ワンランク上の「大人の言い換え力」を身につけましょう!(クイズ制作/石原壮一郎)

クイズ

 パッと見にはわからないが、ケガをして左手が上がらない。都内の駅の混んでいるエスカレーターで右側に乗っていたら、案の定、後ろから歩いて上って来た人に舌打ちされた。

「左側に乗れないんだからしょうがないだろ。そもそもエスカレーターで歩くな!」と言いたいが、ケンカしたいわけではない。望ましい対応は?

(A)こっちは何も悪くないので、相手と目を合わさないようにして無視し続ける
(B)「うわ、舌打ちですか。余裕のない生き方でお気の毒ですね」と同情を示す
(C)「お急ぎのようですけど、私、左手が上がらないんです」と事情を話す

正解は……

C

× (A)こっちは何も悪くないので、相手と目を合わさないようにして無視し続ける
× (B)「うわ、舌打ちですか。余裕のない生き方でお気の毒ですね」と同情を示す
◎ (C)「お急ぎのようですけど、私、左手が上がらないんです」と事情を話す

解説

「エスカレーターの片側空け問題」は、鉄道会社などが長年にわたって「やめてほしい」と啓蒙活動をしています。しかし、その習慣がなくなる気配はありません。理不尽な舌打ちを避けたいというのも、片側空けがなくならない大きな原因のひとつ。

 Bは、間違いなく相手の逆鱗に触れます。Aのように無視し続けるのは、けっして楽ではありません。Cのようにひと言言った方が、無駄な気まずさやドキドキを味わわずに済みます。微妙な場面でこそ、言葉という便利な道具を大いに活用しましょう。

 困っている人を助ける場面でもそうですが、ここぞという場面で少しの勇気を発揮できない人ほど、あれこれ理由を付けて無視するしかできない自分を正当化しがちです。

左手ケガでエスカレーター右側に立ったら後ろから「チッ!」→どう対応するのが正解?