仕事でモヤモヤしたとき、カドを立てずに「上司に本音を伝える」シンプルな方法写真はイメージです Photo:PIXTA

「このまま今の仕事を続けていいの?」「評価されているのかどうか実感がない」。そんなモヤモヤを解消する方法を、人事コンサルタント・難波猛さんの著書『ボスマネジメント』(アスコム)から一部抜粋して特別公開します。本書ではその名の通り、部下が上司と建設的に対話し、Win-Winの関係を築くための実務的スキルを紹介しています。今回は「上司に対して、自分の意見を正直に伝える方法」について解説します。

上司に対して
自分の意見を正直に伝える方法とは?

 上司との理想的な状態をつくるのは、「アサーティブコミュニケーション」です。

 アサーティブコミュニケーションとは、自分の気持ちや考えを正直に主張しながら、相手の立場や気持ちも尊重する建設的なコミュニケーションです。

 つまり、「私はこう思っています」「私はこういうことをしたい」などと自分の意見を正直に伝えるだけでなく、「部長はどう思っていますか」「部長はどういう期待をされていますか」などと上司の意見も聴いたうえで、お互いに着地点を探していこうとすることです。

 アサーティブコミュニケーションを日本語で表現すると、「建設的な対話」に近い考え方だといえるでしょう。

 たとえば、最近、自分の仕事にミスマッチを感じる社員がいたとします。やりがいを感じていたフロントの顧客対応業務から、バックオフィス的な分析業務に配置転換され、モヤモヤを感じています。

 アサーティブコミュニケーションを意識すると、次のようなやりとりになります。

部下「今の自分の役割について、私の理解と課長の認識をすり合わせたいです。顧客対応業務から変わり、分析の仕事を任されているのですが、顧客対応が好きだったので少し残念な気持ちで仕事をしています。また、慣れない仕事で私は期待に届いていないのでは、と感じているのですが、課長からはどう見えていますか?」

上司「最近元気ないな、と思っていましたが、その件を気にしていたのですね」

部下「なんだか降格したような気がしていまして……」

上司「十分な説明ができていなかった点は申し訳なかった。あなたの仕事ぶりを見ていると、顧客ニーズを緻密に分析して提案していたので、目の前のお客様対応以上に、全体のデータを扱う分析の仕事が向いていると期待して、今の仕事をお願いしました」