【精神科医が教える】完璧主義に疲れたあなたへ…心が軽くなる新習慣

2025年6月27日 6:55

「考えすぎる自分」に疲れたら。
誰しも悩みや不安は尽きないもの。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、33万部突破シリーズの原点となった『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』（ダイヤモンド社）だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日一日がラクになる！

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「これでよしとする精神」が大切

今日は、「これでよしとする精神」というテーマでお話ししたいと思います。

実は、つい先ほど思いついたばかりの言葉なのですが、これはとても大事な考え方だと感じています。

頭の中に押し寄せる悩みをどうするか

私たちの人生には、悩みごとやうまくいかないことがたくさんあります。そうしたことが次から次へと頭の中に湧いてきて、心の中を押しつぶしそうになるときがありますよね。

そういったときに重要になるのが、「考えごとを打ち切る力」です。つまり、「もうこれ以上は考えなくていいや」と、自分の中で区切りをつける力のことです。

この力がないと、心配ごとや気になることがずっと頭の中に残ってしまって、落ち着かないし、日常も楽しくなくなってしまいます。

打ち切るための“見切りライン”を決める

では、どうすればこの「打ち切る力」を身につけられるのでしょうか。そのためのヒントが、今回のテーマである「これでよしとする精神」です。

人生では、思い通りにいかないことも多くあります。そんなときは、完璧を求めるのではなく、ある程度のところで「ここで区切ろう」と見切りをつけることが大切です。

「自分の思っていた結果とは少し違うけれど、これ以上がんばっても大きな見返りはないかもしれない」と判断したら、そこを“これでよし”とするラインに設定しておくのです。

自分なりの妥協点を決めておく

たとえば、何かに対してモヤモヤしているとしますよね。そのすべてを自分の思い通りにしようとすると、ものすごく時間がかかる上に、結局うまくいかないことも多いのです。

そんなとき、私は「ここまで話が進んだら、これでよしとしよう」と、自分なりの妥協点をあらかじめ決めておきます。そうして、そのラインまで努力をしたら、それ以降は追いかけないようにするんです。

「これ以上は追わない」――この姿勢が、とても重要です。

自己主張できたら、それで十分なときもある

たとえば、少し厄介そうな相手に対して、自分の意見を伝えることができた。完全に受け入れてもらえたわけではないけれど、多少は配慮してもらえた。そういうときは、「まあ、これでよし」と思うようにしています。

そして、「よし」としたら、もう考えない。もう、それで終わりです。自分の気持ちに線を引くことで、次に進むことができるのです。

完璧を目指しすぎると、苦しくなる

この「これでよしとする精神」がないと、いつまでも考え続けてしまって、世の中がとても生きづらくなります。気づけば、モヤモヤや不満で頭の中がいっぱいになってしまうんですよね。

だからこそ、「これはこれでよし」と、自分の中で納得できるラインを決めておくこと。それが、心の負担を軽くし、人生を少し楽にしてくれるのではないかと思います。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』（ダイヤモンド社）の著者による特別原稿です。