恋愛感情に“言葉”を重ねる練習になる
恋愛ゲームでは、相手との関係を深めるために選ぶ言葉がとても重要です。選択肢ひとつで相手の反応が変わり、時に好感度が上がったり、時に“バッドエンド”に向かったりします。
この「言葉が届くかどうか」のシビアな感覚こそが、まさに国語力の土台になるのです。
平安時代の貴族たちが恋文や和歌で想いを伝えたように、現代の私たちも、恋愛ゲームという形で“伝える技術”を遊びながら磨けるのです。
読む力・書く力・伝える力が同時に伸びる
ノベルゲームには、大量の文章と心理描写が登場します。
それを読んで理解する“読解力”、選択肢を通して意図を表す“表現力”、相手の反応から心を読む“共感力”――国語で求められる力のほとんどが含まれているのです。
また、近年では選択肢だけでなく、自分でセリフを入力できる形式のゲームも増えており、“書く力”も同時に鍛えられるようになっています。
自分の気持ちに気づく言葉のツールにも
恋愛ゲームの魅力は、ただストーリーを追うだけでなく、「自分だったらどう言うか?」「どんな反応をされたら嬉しいか?」と、自分の内面に目を向ける時間が増えることです。
これはまさに、“自分の気持ちを言葉にする練習”でもあり、自己理解やコミュニケーション力の土台づくりにもつながります。
古代から現代に至るまで
恋愛は言葉を鍛える最高の教材
和歌が恋の主戦場だった平安時代から、恋愛ゲームがスマホで楽しめる令和の今へ――時代は変わっても、「言葉で心を動かす」力の価値は、変わっていません。
そして、国語力とは「読む」「書く」だけでなく、「感じる」「伝える」すべてを含むもの。だからこそ、恋愛ゲームを“言葉の練習帳”として活用することは、決して恥ずかしいことではなく、むしろ現代的で実用的な国語学習法なのです。
※本稿は、『成績アップは「国語」で決まる! 偏差値45からの東大合格「完全独学★勉強法」』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。