“ほったらかしの新人”は悪魔化する!?→「異動・中途・新入社員」を会社が壊さないための方法写真はイメージです Photo:PIXTA 

人事、採用、マネジメントをはじめ、人間関係の困りごとを解決する連載第7回は「新天地での馴染み方」。4月に就職、転職、部署異動などで、新天地で新しく仕事を開始することになった人が、職場になじむにはどうすればよいか。周囲はどんなことに気をつければよいか。どうすれば、せっかく採用した転職者などが職場に馴染めないことを理由に離職するのを防げるのかーー。「内定ブルー」や「中途のジレンマ」の観点から、詳しく解説する。(人材研究所ディレクター 安藤 健、構成/ライター 奥田由意)

自分の意思で決めた「新天地」異動こそ
実はストレスがかかるもの

 この連載でもたびたびお話しているように、職場における問題のほとんどは人間関係や人事に由来するものです。就職や転職、あるいは社内の人事異動によって新しい環境に身を置くということは、本人にとって大きなストレスになります。新しい組織に入るインパクトは周囲の予想以上のものであるということをまず、周囲の人も認識する必要があるでしょう。

 それは就職したり転職したりして新しい会社に入るケースだけでなく、人事異動によって今までのチームと全く違う部署に行くこと、例えば営業部から企画部へ、本社から現場の工場へといった異動でも同様です。組織と言っても、会社全体から部署、課、チームまで様々な単位があり、10人程度の小さなグループでも独自の文化や規範があるものです。

 よく見られるのが「内定ブルー」という現象です。これはマリッジブルーやマタニティブルーと同じように、新しい体験に際し、この場合は新しい組織に入ることが決まった後に感じる気分の落ち込みです。

 特に自分の意思で決めた場合にこそ起きやすく、自分の意思と関係ない部署移動の内示など、他者から言われた場合にはあまり起きません(社内公募で自分で次の部署を選んだ場合は、自分の意思なので、ブルーになりやすい)。

 なぜこのようなことが起きるのでしょうか。