米画像処理半導体(GPU)大手エヌビディアの中国での人工知能(AI)用チップの販売は波乱続きだ。同社はなぜ中国に見切りをつけないのかと疑問に思う人もいるかもしれない。見切りをつけないのは、そんな余裕はないからだ。エヌビディアは先週の2-4月期(第1四半期)決算発表で、米企業を中国のAI市場から締め出すリスクについてトランプ米政権に明確なメッセージを送った。ジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は決算説明会で、「中国のAIは米国製チップがあろうとなかろうと前進する」と指摘。さらに、世界のAI開発者の半数が中国にいるとした上で、同国で米企業が競争できなければ、米国はいずれAI分野で優位性を失いかねないとの見方を示した。
エヌビディアが中国市場を手放せないわけ
他の地域で需要拡大でも、中国なしでは今後の成長はままならず
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