オランダで3日、連立政権が崩壊した。連立与党で最大勢力の極右・自由党を率いるヘルト・ウィルダース党首が同党の連立離脱を表明したためだ。ウィルダース氏は連立を組む他の3党の移民抑制策が不十分だと非難し、離脱に踏み切った。ディック・スホーフ首相は数時間後に辞意を表明した。早期総選挙が実施され、欧州で最も物議を醸している政治家の一人であるウィルダース氏が政権を獲得できるかが試される見通しとなった。ウィルダース氏は先週、連立パートナーに対し、移民の削減を目指す10カ条プランへの署名を要求した。このプランは全ての新規難民申請の拒否や、シリア新政権発足を受けた同国難民の送還などを盛り込む内容だった。同氏は3日、X(旧ツイッター)への投稿で連立離脱を発表。「選択の余地はなかった。有権者にこれまでになく厳格な難民政策を約束したが、認められなかった」と投稿した。