「このまま、今の仕事を続けていていいのだろうか」
「転職も考えているけれど、自分に何が向いているのか、よくわからない」
仕事、キャリア、将来…いろいろな働き方が選べる時代になったとはいえ、選択肢が多いからこそ迷ってしまうこともある。
そんな迷える20代、30代の女性を中心に、静かに話題になっている本がある。
『働くわたしの仕事地図』(小林佳代子著、ダイヤモンド社刊)は、東京都内の書店・有隣堂アトレ恵比寿店・週間ランキング(2025/5/25〜5/31)「総合」「ビジネス」両部門で第1位、丸善日本橋店・週間ベストセラー(2025/6/5~6/11)「ビジネス・経済」部門でも第1位に選ばれた。
この本は、どんな働き方の地図を描いているのか。
そして、なぜ多くの悩める女性たちの心にすっと届いているのか。さっそくひもといていこう。
(構成・まとめ/編集部)

“正しく迷う”ために知っておきたい40のトピック
『働くわたしの仕事地図』の著者・小林佳代子さんは、女性のための転職サイト『女の転職type』やキャリア支援メディア『Woman type』の編集長として、20年以上にわたり働く女性の声に耳を傾けてきたキャリア編集者である。
取材やアンケート、サイト内の豊富なデータなどを通じて、数多くの女性たちの「働き方の迷い」に向き合い続けてきた小林さんは、仕事選びや働き方、キャリアや人生設計に「絶対の正解はない」と言う。
「みんなにとっての正解はない。けれど、自分だけの納得解を見つけることはできるはず。キャリアや仕事は迷って当然だし、迷っても大丈夫。ただ、迷うときにどんな選択肢や可能性があるのかは知っておいてほしい」
このような思いから、書籍『働くわたしの仕事地図』は誕生した。
働く女性が人生の中で出会うモヤモヤや迷いを、40のリアルなトピックで整理し直していく1冊である。
「お金」「キャリア」「ライフスタイル」「職場」「転職」「未来の働き方」の6つのテーマに分かれており、自分の気になるページから読み始められるのも魅力だ。
また、実際に働く女性たちのキャリア選びの方法や1日のスケジュールなどを取材した「働く女性のReal Story」もあるので、自分ごととしてイメージしやすい。

一例をあげると、次のようなトピックを収録している。
1.お金の悩み
・生涯賃金格差は約5000万円!?
・正規・非正規雇用で40代以降に収入はどのくらい差があるのか
・この仕事、実際いくらもらえる?
・一人暮らしの生活費はどうやりくりすればいいか
数字や事例が豊富で、“なんとなく不安”を“具体的に考える”に変えてくれる話題である。
2.キャリアの悩み
・管理職になりたくない人こそ知っておきたい意外なメリット
・「私のロールモデルがいない」状況からどう動くか?
・昇進or現状維持? “後悔しない選び方”とは
・働き方を変えたいけど、今の仕事も嫌いじゃないとき
・「やりたいことがあるわけじゃないけど、変えたい」人へ
モヤモヤを抱える人に、さまざまな角度からキャリアを考える方法を教えてくれる。
3.ライフスタイルの悩み
・パートナー選びとキャリア設計、どうつなげる?
・「産むならいつ?」「産まない人生はあり?」
・独身を前提に、老後や生活をどう見据える?
・育児と仕事の両立、始まる前に知っておきたい選択肢
まだ先の話と思っている人にも、今の自分ごととして考えられる「きっかけ」が得られる。
4.職場の悩み
・「ちゃんと評価されてる?」と感じたときの対処法
・上司との相性がつらい…感情的にならないための整理法
・「仕事は好き。でも職場がしんどい」どうすればいいか
・意に沿わない異動、納得感はどこからくる?
人間関係のしんどさや不満も、“仕組み”として捉える新たな視点が手に入る。

(『働くわたしの仕事地図』p146-147誌面イメージ。※一部画像が薄くなっています)
5.転職の悩み
・やりたいことがなくても、転職活動はしていい?
・未経験歓迎って本当に歓迎されるの?
・転職サイト、見るだけじゃもったいない使い方
・面接で聞かれる「将来のビジョン」にモヤるとき
「転職する/しない」を決めていなくても、“動く前に知っておいてよかった”と思える情報が満載だ。
6.未来の働き方
・フルリモート勤務の意外な落とし穴とは?
・副業を始めるとき、最初に考えておくべきこと
・リスキリングってよく聞くけれど、何を学べばいいの?
・AIと共存する仕事、自分らしく働けるのはどこ?
「この先どうなっていくんだろう…」という漠然とした不安を、小さな行動に変えるヒントがある。
「迷っても大丈夫。勇気を出して動いてみて」と背中を押してくれる本
![[著者]
小林佳代子(こばやし・かよこ)
㈱キャリアデザインセンター 「女の転職type」編集長
東京女子大学卒業後、新卒で(株)キャリアデザインセンター入社。転職情報誌及び転職サイト「type」、「女の転職type」の求人広告制作に携わる制作部に配属され、1,000社以上の企業の求人広告制作に携わる。その後、新卒採用担当、働く女性のためのWebマガジン「Woman type」編集長を経て、2018年「女の転職type」編集長に就任。20年にわたり、多くの働く女性の、迷いや悩みを広い視点で捉えつつ、常に深く寄り添い続けてきた。私生活では二男の母として奮闘中。
「女の転職type」 https://woman-type.jp/](https://dol.ismcdn.jp/mwimgs/7/6/250/img_76e823570d195891e43a9a0b2ee5444863586.jpg)
東京女子大学卒業後、新卒で(株)キャリアデザインセンター入社。転職情報誌及び転職サイト「type」、「女の転職type」の求人広告制作に携わる制作部に配属され、1,000社以上の企業の求人広告制作に携わる。その後、新卒採用担当、働く女性のためのWebマガジン「Woman type」編集長を経て、2018年「女の転職type」編集長に就任。20年にわたり、多くの働く女性の、迷いや悩みを広い視点で捉えつつ、常に深く寄り添い続けてきた。私生活では二男の母として奮闘中。 「女の転職type」https://woman-type.jp/
著者の小林佳代子さんは、転職サイト『女の転職type』で20年以上、働く女性の声に耳を傾けてきた編集者である。
ご自身も、管理職として働きながらの出産・育児に苦労し、「思うように働けない」現実と向き合ってきた一人だ。だからこそ、著者の言葉には深みがある。
「“働くこと”は、“人生の舵を取ること”。流される日々があっても、いずれまた自分の手でオールを握って進んでほしいです」
この本は、自分の中にある迷いやモヤモヤを、「大切にしてもいいんだ」と思わせてくれる本である。
「自分には思っていたよりも選択肢があるんだと知って自信が持てたし、勇気を出して動いてみようと思えた」
「40代以降でキャリアを築いた先輩の話は印象的だった。あきらめることないんだって、前向きな気持ちになれた」
このようなポジティブな読者の声も。
もし今、働き方や生き方に少しでもモヤモヤを抱えているのなら、ぜひ手に取ってみてほしい。
ページをめくるたび、思いがけない「気づき」に出会えるかもしれない。