メールで「~です」を「~と思います」とわざわざ書く人が知らない事実知性を感じさせない文章は、書いた人の評価を下げることにつながる(写真はイメージ) Photo:PIXTA

取引先との連絡をメールで、あまり肩肘張らずに用件を伝える人は多い。しかし、知性を感じさせない文章は、書いた人の評価を下げることにつながる。長年さまざまな依頼主の文章を見てきた筆者が、その経験に基づいて「素人が書く文章」の特徴を指摘し、「知性が感じられる文章」にするポイントを解説する。(日本文章表現協会代表理事 西田延弘)

「次回は月曜日に行えればいいかなと思います」
→なぜ断言しないのか?日本人の曖昧さ

 日本人の特徴のひとつに、曖昧さを重んじるという風潮がある。相手の行動を止める際に、「それはだめだ」とはっきりと否定するのではなく「それはやめておいたほうがいいんじゃない?」と言ったり、何かをしてあげると提案された際に、「大丈夫です」と言ってやんわりとお断りの意志を伝えたりする。

 これは相手を気遣って不快にしないためであったり、自分の意見を明確にしないためであったりする。しかし、ビジネスシーンの伝達の場面にまで持ち込むと混乱が起きかねない。

 例えば、「次回は月曜日に行えればいいかなと思います」という文は、決定を伝えるものだろうか。この文をメールで受けた人は、意見を求められていると受け取る可能性が高い。しかし、書いた本人は決定事項を伝えたいのである。こうなってしまう原因としては、以下が考えられる。

・柔らかい印象を与えたいから
「次回は月曜日に行います」と断言してしまうと、勝手に決めたと思われてしまうのではないかと恐れを抱いて、このような表現になってしまう。

・相手への配慮から
相手の反発を避けたいがために、意見を求めるスタンスを取った形にする表現。一応、異議は受け付けますよ、といった格好だ。しかし、実際には変更することはできない場合が多い。