米アマゾン・ドット・コムのアンディ・ジャシー最高経営責任者(CEO)は今週、従業員に衝撃的なメッセージを送った。人工知能(AI)が仕事を奪いに来るというものだ。だがアマゾンの状況はそれほど単純ではない。アマゾンは大手テクノロジー企業の中でも特異な存在だ。同社のビジネスモデルは膨大な数の倉庫作業員と配送ドライバーを必要とする。直近の四半期決算で報告されたフルタイム従業員数は156万人と、時価総額で次に大きいテクノロジー大手の7倍近い規模だ。従業員1人当たりの年間売上高は、約41万7000ドル(約6000万円)だ。これは、コロナ禍で行った大量採用の余波を受けていた3年前と比べて43%増加した。だがS&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスのデータによると、この効率性を示す指標は、年間売上高が1000億ドルを超えるテクノロジー企業の中では最も低い水準となっている。
アマゾンCEO「AI活用で従業員減」 真の狙いは
配送部門は当面安泰、オフィス従業員はAI活用が必須に
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