はじめて蘭子(河合優実)の気持ちがわかった?

あっいう間に初七日が過ぎ、のぶは朝田家に挨拶にくる。
他人行儀で淡々としたのぶを家族は心配する。
のぶは食べ物も喉を通らないようだ。
「とにかく食べて眠る。こんなとき、そうするしかないがやき」と蘭子(河合優実)が声をかける。
大事な人を亡くしたことは蘭子とだけ共有できる。というか、のぶは、このときはじめて蘭子の気持ちが身にしみてわかったことだろう。
蘭子にそっと抱きしめられてのぶは涙を流す。もしかして、次郎が亡くなってからはじめてちゃんと泣けたのかもしれない。
そんないいシーンだったが「とにかく食べて眠る」というセリフに、この間までやっていて大人気だったNHKのドラマ『しあわせは食べて寝て待て』を思い出してしまった。どんなときでも、食べること、眠ることが大事なのである。
繰り返される駅での遭遇も、嵩(北村匠海)とはすれ違い
のぶが御免与駅で列車を待っていると、列車から降りてきたのは嵩(北村匠海)である。でもふたりはお互いのことに気づかないまますれ違う。
幼い頃、御免与駅ではじめて会ったふたり。あれから何度もこの駅で偶然会うことを繰り返してきた。ご都合主義的にこの駅で出会ってしまうのは、運命のふたりだからと片付けることが可能であったが、徐々にすれ違うようになっていて、今回もふたりはお互いのことに気付けない。それだけ、それぞれの身に降りかかったことで疲れ果てているのだろう。
嵩は中国体験ですっかり疲弊している様子。でも、あの弱々しかった面影がなく、なんかたくましくなって見える。もともと北村匠海は背が高く足も長いので、かっこよく見えてしまう。いや、別に悪いことではないが。
柳井家に戻ってくると、しん(瞳水ひまり)が外で掃き掃除をしていて、嵩を見て声をあげる。千代子(戸田菜穂)がなにごとかと出てきて、「よう帰ってきたね」と抱きしめる。