米自動車大手フォード・モーターは、米中がレアアース(希土類)の輸出規制緩和で合意したにもかかわらず、依然としてレアアース磁石の調達に苦戦している。同社幹部が23日明らかにした。フォードのバッテリー・電気自動車の製造計画を担当するリサ・ドレイク副社長は記者会見で、「綱渡りの状態だ。常にサプライチェーン(供給網)のやり繰りに奔走している」と述べた。フォードは5月、磁石不足のためシカゴ近郊の自動車工場の生産を一時停止した。状況は改善したものの依然として不足しており、生産停止を避けるため「調整する」必要がまだあるとドレイク氏は語った。中国は4月、ジスプロシウムやテルビウムなどのレアアースを使用した磁石の輸出に許可申請を義務付けた。中国はレアアースの世界供給量の約90%を支配しており、スマートフォンから戦闘機まで、世界の最新技術の多くがこの磁石に依存している。
フォード、レアアース磁石の調達難続く
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