2年前、米投資銀行モルガン・スタンレーの若い行員たちが、ハンガリーの首都ブダペストのドナウ川東岸沿いにあるベージュ色のオフィスビルに初出勤した。同行は彼らを欧州各地で採用し、ブダペストで働けばニューヨークやロンドンの主要拠点での昇進の機会を与えるとしていた。一部の若手行員は、6時間の時差がある米国のチームを支援するため、週に数日は明け方まで働いた。これはモルガン・スタンレーにとって、通常は高給取りの若手投資銀行員が入社後数年間に行う過酷で単調な作業を海外に移管し、より安価な労働力を確保する手段だった。その作業とは、財務モデルの構築、提案資料の書式整理、そして時に大型案件の執行を支援することだ。しかし、米金融取引業規制機構(FINRA)がブダペストの若手行員たちの業務内容、顧客との接触の程度、および監督体制について調査を開始したと、事情に詳しい関係者は述べた。調査はまだ初期段階にあるという。