それは、子ども向け学習アプリの使用頻度が異常に高いことが分かったのです。このアプリは、子どもが算数や国語の問題を解き、親子でチャットしながら学習をサポートするというものです。
最初は「達巳くんの勉強のためだろう」とスルーしていましたが、よく見ていくと、達巳くんが学校に行っているときや、深夜や早朝にもアクセスしている点が引っかかったのです。
いくら達巳くんの勉強のためとはいえ、この時間帯にチャットするとは考えにくかったのです。
アプリの仕様を調べると、驚くべき事実が判明しました。
スマホ通知がない
アプリチャットに残った不倫の証拠
チャット機能は家族アカウント内で使うのが前提ですが、外部のユーザーとも「招待コード」を使えばつながることができるのです。
メッセージはアプリ内に保存され、スマホの通知には表示されません。
達巳くんの勉強を亜紀葉さんが担っている状況では、勉さんの目から逃れられる完璧なツールだったのです。
達巳くんのアカウントからチャットを深掘りすると、亜紀葉さんが頻繁にやりとりしている相手が「Kengo」というユーザーだと判明しました。
「Kengo」とのやりとりには、「次は子ども食堂の後で」「子ども食堂の途中、抜け出そう」「いつものホテル、予約したよ」「このアプリならバレないよね」といった内容が克明に残されていました。
そして、「次のバザーの途中抜けよう」という最新のやりとりがあったのです。
二人は子どもの学習を装い、密会の計画を綿密に立てていたのです。
子どもの将来のためではなく、不倫のためにアプリが利用されており、その証拠がたっぷり詰まっていました。
勉さんに提出した調査報告書とアプリのチャットログが亜紀葉さんの不倫を裏付けました。
勉さんはショックを受けつつ、「浮気してなかったらいいと思ってたけど、事実を知れてよかったです。どう向き合うか、考えます」と電話を切りました。
勉さんが亜紀葉さんに証拠を突きつけると、涙ながらに真相を語ったそうです。