最近の米銀行セクターは、二つの異なる状況に直面している。メガバンクにとっては最高の時期である一方、中小銀行にとってはそれほど良い時期とはいえない。主要銀行で構成するKBWナスダック銀行株指数は第2四半期に14%上昇し、S&P500種指数を約3ポイント上回った。これはメガバンクの一部がけん引しており、例えばゴールドマン・サックスの株価は30%近く上昇した。一方、比較的小規模な銀行を対象とするKBWナスダック地方銀行株指数は、第2四半期は3%未満の上昇にとどまった。これは大きな驚きではない。大手銀行はこのところの市場の変動局面で投資の逃避先となってきた。それでも、このような大幅なアウトパフォーマンスは珍しい。ファクトセットのデータによると、過去10年間で大手銀行指数が小規模銀行指数を2桁の差でアウトパフォームしたのは2四半期のみだ。
米景気動向知るなら地銀に注目せよ
中小銀行の企業向け融資の伸びは投資家にとって重要な指標になるかもしれない
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