「センスを捨てた家づくり」で業界に革新、適正価格で高性能住宅を静岡から展開

――現在の事業内容を教えてください。

鈴木 静岡県東部・中部を中心に、注文住宅ブランド「ぽっくハウス」を展開しています。ぽっくハウスは「Play・Original・Custom」の頭文字を取った造語で、「あなただけの家づくりを楽しもう」という思いが込められています。2019年の立ち上げ以来、年々実績を上げ、24年には年間46棟を建てました。

――新興ながら支持を得ている理由は?

「センスを捨てた家づくり」で業界に革新、適正価格で高性能住宅を静岡から展開代表取締役・鈴木健太郎氏(すずき・けんたろう)。1985年生まれ。高校卒業後、足場工事、大工、現場監督、不動産営業、住宅営業などさまざまな職を経験後、2019年に芦工匠の社内ベンチャーとしてぽっくハウス事業を立ち上げ、24年6月にリプルスを設立し代表取締役に就任。

鈴木 コストを抑えながらデザインや性能にこだわった家づくりを実現していることです。コストに関しては、「建てた後も続く人生を考えた価格設定」をモットーに、1000万円台からの家づくりを実現しています。建物の平均単価は2240万円(税別)なので大手メーカーと比べると大幅に価格が低いと思います。

 しかし「安かろう悪かろう」ではありません。まずデザインは、都会的な「Urban」や、和と北欧を紡ぐ「Kusumi」、カリフォルニアスタイルの「Surf」など6種類を用意しています。

 よくデザインの業界では、色や形、素材の選択が上手な人を「センスがある」という言葉で言い表します。しかし「センス」とは非常にあいまいな概念です。そこでインテリアデザインの専門家の協力を得て、色相環などの理論に基づいてセンスを論理的に分析。6種類のデザインに関して、材料や色のベストバランスを言語化したのです。

 私たちは「センスを捨てた家づくり」と言っているのですが、この6種類をベースにカスタマイズすることで、誰でもセンスのよい住空間が実現できます。