「この本のおかげで出世できた」「チームのパフォーマンスが上がった」
そんな感想が届いているのが、安藤広大氏の著書『リーダーの仮面』『数値化の鬼』『とにかく仕組み化』『パーフェクトな意思決定』シリーズ四部作だ。これまで4400社以上の導入実績があるマネジメント法「識学」をもとに、ビジネスの現場で「一生活躍し続けられる」メソッドや思考法を授ける本シリーズは、さまざまな業界から圧倒的な支持を集めている。今回は、全ビジネスパーソンに必須の「リーダーシップ」のあり方を指南する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)

「成果は出しているのに評価されない」の正体
「現場で結果を出している」
「ミスも少ない」
「納期も守っている」
それにもかかわらず、なぜか昇進の話がまったく来ない人がいます。
こうした人に共通しているのが、自分の成果を「数字」で捉えていないという点です。
つまり、「定量的な視点」を持っていないことが、上司にとっての「評価不能」の状態を生み出しています。
数字で見られないと、再現性がない
「頑張った」や「うまくいった」という感覚的な報告では、どの程度の成果があったのか、他者が判断できません。
一方、数字があれば、それが事実として共有できます。
「資料請求が30件増加した」
「接客満足度が85点を超えた」
こうした具体的な数字こそが、「実績の共通言語」になるのです。
数字がないと、戦略的な会話ができない
出世する人は、業務を数字で捉え、それを元に会話を組み立てています。
「今のKPI未達の要因は◯◯」
「改善施策で今月は+15%が狙える」
このように、数字をベースにした会話ができる人は、マネジメント適性があると見なされやすいのです。
逆に、数字を無視した情緒的な会話しかできないと、「現場止まりの人」「感覚派」として評価が限定されてしまいます。
「うちの仕事は数字化できないんです」と言う人もいます。
しかし、あらゆる業務は何らかの数字で捉えることが可能です。
処理件数、所要時間、エラー率、応答速度、満足度……。
指標をゼロからつくる力も、出世には欠かせない能力の一つです。
仮面をかぶって、数字で語る習慣を
数字で語ることは、ときに冷たく感じるかもしれません。
それでも、組織で評価されたいのであれば、仮面をかぶって数字の世界に入る必要があります。
感情よりも、客観。
印象よりも、指標。
仮面をかぶり、数字で語れる人こそが、出世の土台に立てるのです。
(本稿は、『リーダーの仮面』の著者・安藤広大氏が書き下ろしたものです)
株式会社識学 代表取締役社長
1979年、大阪府生まれ。2002年、早稲田大学を卒業後、NTTドコモ、ジェイコムホールディングス、ジェイコム取締役営業副本部長を経験。プレイングマネジャーとして「成長しないチームの問題」に直面し悩んでいたときに「識学」に出合い、2013年に独立。多くの企業の業績アップに貢献した。2015年、株式会社識学を設立。わずか4年足らずで上場を果たし、これまで9年間で約4400社に識学メソッドが導入されている。著書にシリーズ累計170万部を突破した『リーダーの仮面』『数値化の鬼』『とにかく仕組み化』(ダイヤモンド社)がある。『パーフェクトな意思決定』はシリーズ最新刊。