米ペットフード大手マースは問題を抱えていた。米国で最も人気のあるペットとして、ネコがイヌに急速に追いつきつつあったが、気まぐれな生き物とされるネコとその飼い主のことを十分に理解していない社員ばかりだったのだ。そこでマースは、イヌ好きの社員にネコの心理を理解させるミッションを開始した。キャットフード「ウィスカス」(日本での商品名は「カルカン」)などのメーカーであるマースは、「キャッティチュード(Cattitude)」(cat:ネコ+attitude:態度)と名付けた社内作戦の一環として、獣医師や動物栄養士の訪問を企画した。パワーポイントでのプレゼンテーションも行われた。従業員はネコの飼い主とペアを組んだ。ある日の午後には、上級管理職たちがネコ耳をつけてオフィス内を歩いた。
ネコの本質を知る 米ペットフード大手の挑戦
イヌ派社員が多いマース、ネコと飼い主を理解する取り組みを強化
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