とうとう下った驚くべき診断結果
そんなとき、突破口が開いた。そのとき、私はあるミュージックフェスティバルで仕事をしていて、自宅のある(オーストラリアの)クイーンズランド州ブリスベンからニューサウスウェールズ州まで、車を10時間ほど走らせる必要があった。
帰宅すると、足がびっくりするほど腫れていて、大きなこぶのようになっていた。最終的に、医師のところへ着くころには膿瘍(のうよう)になっていた。医師は、ガングリオンと呼ばれる良性嚢腫を疑った。

膿瘍が破裂したとき、私はパニックになった。抗生物質を与えられて家に帰されたが、それでは納得できなかった。私は新しい医師を探すことにした。そして2025年1月にようやく、過去5年で初めて、私の訴えを退けずに言うことを真剣に聞いてくれ、もっと徹底的な検査をすることに同意してくれる医師に出会った。
私は1月だけで16回の診察を受け、とうとう診断が下った――細菌か真菌が骨髄に感染して生じる重症の感染症「骨髄炎」だ。
10週間後の3月26日から2週間入院した。外科医が、嚢腫のあった患部を切開した。足の上部が脚とつながる関節の近くだ。感染した部位をきれいにし、骨の一部を削り、2cmx0.4mmの骨片を除去し、感染の正確な原因を特定するために検体を採取した。
以来、発作は1回しか起きていないが、極度の疲労感は残っている。いまの私は、起きたことをくよくよ考えすぎないように努め、健康な体に戻ることに意識を集中させている。いつの日か、音楽のキャリアを前進させられたらと願っている。
(翻訳:ガリレオ)
※当記事は「ニューズウィーク日本語版」からの転載記事です。元記事はこちら。