「毎日を気分良く過ごしたい」「他人に振り回されるのをやめたい」「自己肯定感を高めたい」……そんなあなたにおすすめなのが、日韓累計40万部を突破したベストセラー『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』(キム・ダスル著、岡崎暢子訳)だ。本記事では、ライターの小川晶子氏に、「パワハラ上司との向き合い方」についてご寄稿いただいた。(企画:ダイヤモンド社書籍編集局)

■一発アウトの「昭和型パワハラ」
「ケツ蹴るぞ!」
職場で上司が放った言葉だ。
大学生の頃、アルバイト先の職場(飲食系)でお客さんが手を付けずに残したプチケーキを、片付けながらこっそり食べたのが見つかった。先輩たちがうまくやっているのを見ていて、「私も」と思って初挑戦したのだが、バレずに食べるのは私にはムリだったようだ。
「うへぇ、ごめんなさい~」と逃げたのでお尻は無事だったが、「ケツ蹴るぞ!」の言葉がしばらく頭から離れなかった。いわゆる体育会系の職場で、本当に蹴られている先輩を見たこともあるし、灰皿が空を飛んでいるのも見たことがある。
だが、さすがにいまの時代には無理だろう。とんでもないパワハラだ。「肉体的、精神的苦痛を受けた」と相談窓口に言いに行く案件である。
■パワハラ上司の「自滅」を待つ
2022年にはパワハラ防止措置がすべての企業に義務化され、昔に比べてはるかに意識が高まっている。
しかし、パワハラがなくなるかというと全然なくならない。
厚生労働省の「職場のハラスメントに関する実態調査(令和5年度)」によれば、労働者の5人に1人が「過去3年間にパワーハラスメントを受けたことがある」と答えている。けっこうな割合である。
もしかしたらあなたも、職場の上司からチクチクいやみなことを言われていやな思いをしているかもしれない。過大な要求を押しつけられたり、無理なことを言われたりしてまいっているかもしれない。
ベストセラー『人生は気分が10割』の中には、「パワハラ上司は『人生の脇役』だと考える」という項目がある。
パワハラ上司はそのうちヘマをして自滅をするはずだが、それはまだ先なので今は自分で自分を守るために考え方を変えることが大事だという。
彼らには「脇役=通りすがりの変人」くらいの役を与えよう。今後、会社で変人から言いがかりをつけられるたびに、「へぇ~」「で?」と心の中で繰り返して受け流す。
『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』(p.138)
確かにそうだ。自分が主役の人生において、パワハラ上司に重要な役を与える必要はない。
「脇役」でしかないし、「引き立て役」というのでもいいかもしれない。
ここで主役である「あなた」が失敗するので、意地悪な脇役の上司Aは「ケツ蹴るぞ!」と怖い顔で言ってください。主役は仲間と結束を固め、どんどん成長していきます。それを面白くない様子で見て、脇役はイヤミを言ってもいいでしょう。脇役はヘマをしたときに誰からも助けてもらえず、退場することになっていますが、そういう感じでお願いします。
そんな脚本だと思って、脇役の言葉は受け流していってはどうだろうか。
(本稿は、『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』の発売を記念したオリジナル記事です)
大学卒業後、商社勤務を経てライター、コピーライターとして独立。企業の広告制作に携わる傍ら、多くのビジネス書・自己啓発書等、実用書制作に携わる。自著に『文章上達トレーニング45』(同文館出版)、『オタク偉人伝』(アスコム)、『超こども言いかえ図鑑』(川上徹也氏との共著、Gakken)、『SAPIX流 中学受験で伸びる子の自宅学習法』(サンマーク出版)がある。