中央大生の生活と性格
ひと言で言えば、おとなしくてのんびりしている。キャンパス内全体で、時がゆっくり流れている感じ。早稲
田や明治のようなバイタリティは感じられないし、青学や立教のようにスマートでもない。
「地方の国立大学の学生っぽい」「まじめで堅い」とは、外からも本人たちからもよく出てくる表現である。「マンモス大学なので、広い付き合いができるが、浅い付き合いにもなりやすい」(法学部生)ので、交友関係をどこまで広げ、深めるかは自分次第。
また、中央大といえばキャンパス問題。「多摩キャンパスだけ明らかに雰囲気が違う。夏は暑くて冬は寒い。遊ぶところもない。通学は上り坂。なぜこんなに試される?」(経済学部生)、「思い描いていた東京じゃな買った。でも地方出身の自分からしたらそれがかえってよかった」(商学部)といった声も聞こえるようにメリットもデメリットもある。
「入試の日に雪が降って、多摩キャンの坂道で転んだときにはさすがに縁起が悪すぎると思ったが、どうにかなったので、中大はおすすめ」(文学部生)といったユーモアも持ち合わせているのが中大生のいいところだ。
法政大生の生活と性格
法政大生と言えば、かつては「屈折した硬派学生」の代名詞だった。しかし、そんな「法大生らしさ」は、もは
や絶滅寸前。「親戚のオジサンに『女の子だと苦労するかもな』と脅されたけど、全然そんなことなかった」「いつまでも昔のイメージで見られるのは迷惑」といった声も多い。
世間から隔絶されている多摩キャンパスは、できた当初から平和でのどかな空気に包まれ、学生の気質ものんびりとしていた。市ケ谷キャンパスは、新しい学部や女子学生が増えたり建物が改修・新設されたりして、もはや「どこにでもいそうな学生たちが、まじめで無難な学生生活を送る、こぎれいなキャンパス」になっている。
法政大といえば、近年はMARCH最下位のようなイメージを持たれがち。「自分も明治、中央落ちで法政なのでなんともいえない。ただ、法政は思ったよりもいいところ」(経済学部生)、「法政に第一志望はいないなんてことを言われがちだが、怒るどころかむしろいじられて喜んでいる人が多い印象」(文学部生)といったように、学生たちは世論を冷静に見ている。
一方で、「教授のレベルは高くて、偏差値を考えるとコスパはかなりいいと思います。なんだかんだ言ってもMARCHだなと」(キャリアデザイン学部生)という意見もあり、いい大学であることは間違いない。
実際に、法政大学は有名教授の宝庫である。学会内で研究内容が高く評価されている教授もいれば、マス
コミで活躍する教授もいて、その充実ぶりはなかなかのもの。「一流の学者から直接、高度な学問を学びたい」と思う受験生にとっては、穴場(入試偏差値のわりに)だと言えるだろう。