「せっかく“いい会社”のはずなのに、毎日ぜんぜん楽しくない…」
あなたは今の職場で、「うまく言葉にならない“悩み”」を感じたことはないだろうか。「この会社で一生働くなんて無理…」「でも、他に“やりたいこと”もない…」「だから、しぶしぶ働いている…」そんな日々に「このままでいいのか?」と不安になったことも、一度ではないはず。
こんな“うまく言葉にできないモヤモヤ”を「見事に“言語化”してくれた!!」と話題なのが、新刊「いい会社」のはずなのに、今日もモヤモヤ働いてる』だ。各所から共感が殺到している本書に沿って、今回は「キャリアのモヤモヤ」の正体について解説する。

職場にいる「“出世”すると不幸になる人」たった1つの特徴Photo: Adobe Stock

「出世を目指した」のに、満たされない

気づけば、キャリアの迷路に迷い込んでいた。

――もっと上を目指さなければ。もっと優秀でなければ。

そんな声に背中を押されるまま、肩書きや実績を積み重ねてきた。
けれど、どれだけ成果を出しても、心の奥にはぽっかりと空白が残ったままだ。
評価されている。順調にも見える。
それでも、なぜか満たされない。

この“空白の焦燥”こそ、いま多くの優秀な人が密かに抱えている、目に見えにくい違和感である。
原因は明白だ。
知らぬ間に、自分の軸を、他人のモノサシに預けてしまっているのだ。

「比較の構造」そのものを降りよう

学校、会社、SNS――

私たちが身を置く多くの場所が、「誰かより上か下か」で成り立っている。

そんな環境に長くいるうちに、
気づかないまま「自分で選んだはずの道」が、
いつの間にか「誰かの正解」へとすり替わっていく。

能力のある人ほど、「まだ上がある」と信じてしまう。
けれど、本当に降りるべきなのは、競争の“舞台”ではない。
「誰かより上か下か」という前提で動いている、
その“構造”そのものなのだ。

(本記事は『「いい会社」のはずなのに、今日もモヤモヤ働いてる』の一部を編集・加筆・調整した原稿です)