
米娯楽・メディア大手 ウォルト・ディズニー はかつて、たまたまテーマパークを所有している巨大メディア企業だった。だが今や、その逆の姿へと急速に変わりつつある。
同社が6日に発表した4-6月期(第3四半期)決算はこの点をさらに浮き彫りにした。エンターテインメント部門とスポーツ部門の売上高の伸びが市場予想を下回ったにもかかわらず、ディズニー全体の売上高と営業利益は予想とほぼ一致した。主な強みは国内テーマパーク部門で、売上高は前年同期比10%増の64億ドル(約9400億円)、営業利益は22%増の約17億ドルとなった。
いずれの数字もアナリスト予想を上回った。4-6月期は競合テーマパークの「ユニバーサル・エピック・ユニバース」がフロリダ州オーランドで開業したものの、ディズニーの6日の発表によると、「ウォルト・ディズニー・ワールド」の同期の売上高は過去最高を記録した。
テーマパーク部門には、急成長が続くクルーズ船事業も含まれており、年内に新たに2隻が就航する予定だ。就航に伴うコストは同部門の利益を多少圧迫するとみられる。また、海外テーマパーク部門の営業利益は前年同期比3%減の4億2200万ドルとなった。ディズニーによると、中国にあるテーマパーク2カ所での売り上げが振るわなかった。