【アナハイム(米カリフォルニア州)】ジェイク・ファイトさんは最近のある月曜日の夜、ディズニーランドの外にあるバーのテラスでビールを飲んでいた。
ファイトさんの周りには、社交クラブ「 White Rabbits(ホワイト・ラビッツ)」の常連メンバー6人ほどが座り、トレーからピザをつまんでいた。ホワイト・ラビッツはディズニーランドの熱烈なファンのグループだ。こうしたグループはかつては数百人のメンバーが園内を闊歩(かっぽ)していたが、グループの数は縮小が続いている。チケットの値上げや予約システムの変更を受けて、ここ数年メンバーの間ではディズニーランドを訪れる熱意が低下してきた。
ファイトさん(48)は「もはや昔のような雰囲気ではない」と語る。ファイトさんはカリフォルニア州アップルバレーに住む音響技師で、パートタイムでメガチャーチ(巨大教会)でも働いている。共同で創設したホワイト・ラビッツは、最近ではディズニーランドで日曜日に開くイベントにメンバーが6人集まればいいほうだという。「本当に悲しい」と話した。
カリフォルニア州に2カ所あるディズニーのテーマパーク、「ディズニーランド」と「ディズニー・カリフォルニア・アドベンチャー」では過去10年近く、週末は社交クラブのメンバーでにぎわうことが珍しくなかった。クラブ主催者によると、カリフォルニアには一時700以上の社交クラブが活動していた。