大手企業に就職する人、食いっぱぐれない資格を取る人、新卒就活ではさまざまな進路があります。
新刊『ありのままの自分で、内定につながる 脇役さんの就活攻略書』は、特別なガクチカも将来の夢もなかった普通の就活生=「脇役さん」の著者が、1000冊以上の本を読み込み、自分だけの就活戦略をつくりあげ、食品超大手を含む22社から内定を得た実体験から生まれた一冊です。
「長期インターンにも行っていないし」「自己PRで語れることがない」――。
そんな普通の就活生が、どうすれば自分に合う企業に内定を取れるのでしょうか? 就活に不安を抱えるすべての学生、そしてその姿をそっと見守る保護者の方に届けたい、内定につながるリアルな戦略が詰まった、まったく新しい就活本です。今回は、大手企業に総合職として入るのか、手に職をつけるのか、職業選択について著者である藤井氏が特別に書き下ろした記事をお届けします。

食いっぱぐれのないためには
就活では、「やっぱり高学歴で大手に行けた人が勝ち組だよね」という空気が根強くあります。一方で、誇れるような学歴がなくても、手に職をつけて長く働き続けられる“食いっぱぐれない資格”を持つ人もいます。
果たして、この不安定な時代に安泰なのはどのような生き方なのでしょうか。
食いっぱぐれない資格はあるのか?
まず大前提として、ここ数年、数十年で食いっぱぐれのない資格はありますが、30年後、40年後たったときに、絶対に食いっぱぐれないという保証はどこにもありません。
そうは言っても、以下の2点を満たす資格はなかなか食いっぱぐれないと言えるでしょう。
・AIに代替されにくい
・将来的にも需要がある
ポイントは、AIに代替されないことと将来的にも需要があることです。
例えば、僕は英語力について、小学生の頃から「将来、マスクを付けるだけで瞬間的に翻訳してくれる機械ができるだろう」と考えてました。それを言い訳に英語の勉強をサボっていたのは別の話ですが、このように英語力でさえもAIや機械の進化により不要になる可能性があります。
実際に今では「翻訳マスク」という機械も登場しています。
10年前であれば、英語が話せればそれだけで引く手あまただから、食いっぱぐれないと思われていたでしょう。ですが、ここまで急速にAIが発達したことで、ほとんどの資格が食いっぱぐれない保証がなくなってしまいました。
そんななか、次のようなAIに代替されにくく、将来的にも需要がある資格もあります。
看護師免許:高齢化と人手不足、独占業務の組み合わせで国内外に需要が尽きない。
保育士資格:乳幼児保育は自動化困難。政策の後押しもあり需要安定。
介護福祉士:高齢化で慢性的に人手不足。将来もニーズは大きい。
理学療法士/作業療法士:リハビリ分野は機械では置き換えられない。
臨床心理士/公認心理師:メンタルケア需要の高まりで重要性が増す職業。
電気主任技術者(電験):法律で設置義務があり、インフラから再エネまで活躍の場が広い。
一昔前までは、弁護士や税理士などは食いっぱぐれない資格の代表とされていましたが、今ではAIが代替可能な領域になっています。
一方で、保育士、介護士など、「専門知識×人的な労力が必要」な資格や分野は、なかなかAIに代替されないですし、将来的にも需要があります。