クリント・スバトスさん(38)は誕生日の前夜、全て計画通りにいくか心配で夜遅くまで寝付けなかった。米ロサンゼルス市内をあちこち回るその日の予定は午前6時に始まる。たくさんスイーツを食べ、たくさんプレゼントをもらい、疲れ果てて帰宅することになると予想していた。だがスバトスさんが準備していたのは、昔ながらのお祝いの1日ではない。毎年恒例の、できるだけ多くの無料や割引のプレゼントを手にするための挑戦だ。プールの監視員として働くスバトスさんは、誕生日の特典獲得を競う誇り高き「タダ乗り」族だ。毎年の誕生日を、大手小売店の上手を行くための挑戦で祝う人たちだ。このレースには入念な計画と慎重な戦略、そして押し寄せる糖分に耐える持久力が必要だ。